平成狸合戦ぽんぽこ

『平成狸合戦ぽんぽこ』に登場する二足歩行で歩くタヌキたち。これには実は名称があって、滋賀県の名産である信楽焼の狸の置物にちなんで、直立の二足歩行をする状態を「信楽ぶり」と呼んでいます。
そして、これだけではなくて、本作には計4種類の姿のタヌキが存在ます。それでは、1体ずつご紹介しましょう。



まず、本作におけるタヌキたちは、タヌキの持つ二つの側面を兼ね備えた存在として造型されました。一つは民話的なキャラクターとしてのタヌキ。もう一つは、民家にひょっこり顔を出す動物としてのタヌキです。この民話的側面と、動物的側面を併せ持つタヌキを作中で表現するため、シチュエーションによって4種類のタヌキが使い分けられることになったのです。

信楽ぶり

平成狸合戦ぽんぽこ
こちらが、日常的に彼らがとっている姿の「信楽ぶり」です。
人間たちの知らないところでは、こういう姿で歩き回っているという設定となっています。
映画では、主にこの姿でしたね。

本狸

平成狸合戦ぽんぽこ
動物の姿を写実的に描いた姿を「本狸」といいます。
人間の前に出てくるときは、この格好になります。

杉浦ダヌキ

平成狸合戦ぽんぽこ
杉浦茂さんの漫画『八百八だぬき』のキャラクターをモチーフにしたもので、酔っぱらった状態や、精神的に負けたときなどに、この姿になります。

ぽんぽこダヌキ

平成狸合戦ぽんぽこ
そして、精神的に浮かれた気分のときの姿が「ぽんぽこダヌキ」です。
これは「杉浦ダヌキ」のバリエーションで、「信楽ぶり」と中間的な姿です。宴会などで楽しんでいるときは、自然とこの姿になってしまいます。

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