宮崎駿監督の『本へのとびら』を早速買ってきました。
内容のほうは、「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」で書かれた児童文学の紹介文と、「熱風」に掲載されたインタビューをブラッシュアップしたもの、それから書き下ろしも加えられています。
宮さんの紹介文は、とても本を読みたくなるので、小さいお子さんがいる方は参考にされると良いんじゃないでしょうか。



巻末に掲載されている、書き下ろしの「三月十一日のあとに」は、とても重量感のある内容です。
タイトルのとおり、震災後の出来事から、これからの日本の行く末を語っています。
宮崎監督は、とても悲観的な人なので、その内容の重さには鈍器で打ちのめされたような衝撃がありました。

そのなかで、印象的な文章を引用します。

風が吹き始めた時代

突如歴史の歯車が動き始めたのです。
生きていくのに困難な時代の幕が上がりました。この国だけではありません。破局は世界規模になっています。おそらく大量消費文明のはっきりした終わりの第一段階に入ったのだと思います。
そのなかで、自分たちは正気を失わずに生活をしていかなければなりません。「風が吹き始めた時代」の風とはさわやかな風ではありません。おそろしく轟々と吹きぬける風です。死をはらみ、毒を含む風です。人生を根こそぎにしようという風です。

それから、珍しく、宮さんの父親のことが、詳しく書かれています。
主に、戦時中のこと、お父さんが関東大震災を体験していたこと。そして、その関東大震災から始まった文脈が、現在の宮さん自身にも繋がっていたこと、などなど。
今現在、宮さんが作っている新作で、関東大震災と戦争が描かれることは、既に公表されています。
そして、以前、鈴木敏夫さんが話した、「宮さんの新作は自伝である」という言葉が、徐々に繋がってきたような気がします。

1050円で、この内容はお買い得だと思います。ジブリファン、宮さんファンの方は是非。

本へのとびら 岩波少年文庫を語る
「生まれてきてよかったんだ、と子どもにエールを送るのが児童文学」。
宮崎駿が長年親しんできた岩波少年文庫の中から、お薦めの五〇冊を紹介。あわせて、自らの読書体験、児童文学の挿絵の魅力、そして震災後の世界についてなど、本への、子どもへの熱い思いを語る。

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