ガルム・ウォーズ押井守監督の最新作『ガルム・ウォーズ』の初日舞台挨拶が行われ、押井監督と声優の朴ロ美さんらが登壇。朴さんが、本作の日本語版プロデューサーを務めた鈴木敏夫さんとアフレコ現場で会った時の話を始めると、押井監督はすかさず「鈴木敏夫はちゃんと服を着てました? アフレコ現場でパンツ一丁になるのは有名な話なんで。熱がりだから、すぐに裸になる。チンパンジーと一緒」と毒舌トークで、会場を盛り上げました。



朴さんが、鈴木さんが作務衣姿だったことを明かすと、押井監督は「朴さんの前だから、鈴木敏夫は遠慮をしていたんだと思う。オヤジだから女優に弱い。好かれようとよこしまなことを考える」と笑顔。

司会者からアフレコ現場の様子を聞かれると、朴さんは「『君の鼻にかかった声はいいね』と鈴木さんにお声をかけていただきました」と返答。その言葉に押井監督は「だいたい偉そうなんだよね」とチクリ。朴が「そうですね……少し偉そうでした」と話を合わせると、押井監督は「でも、少し遠慮してたんじゃないかな。朴さんがいなかったら、パンツ一丁になってたと思う。もうチンパンジーと一緒」と語ると、会場は笑いに包まれました。

一方で、鈴木さんが手掛けた映画の日本語版については、「意外といい」と素直に認め「一切口出ししない紳士協定みたいなものがあったので、まだ大スクリーンで日本語版を観ていないし、アフレコにも立ち会わなかった。日本語版は絵に集中できる。鈴木敏夫をほめるのはしゃくだけど、情緒が全面に出ていて日本語版はより優しく、柔らかくなっていた」と評価しました。

また、ヒロインのカラを演じた、カナダ出身の新人女優メラニー・サンピエールさんから押井監督に感謝の言葉がつづられた手紙も読み上げられました。
「この長く険しい旅路を経て、私は人として、そして女優として大きく成長することができました。監督は私の中に眠る戦士の血を呼び覚ましてくれたのです」と作品や押井に向けた言葉が読み上げられると、感極まった押井が涙ぐむ場面も。

朴さんから「目が潤んでません?」と指摘されると、押井監督は「ライトがまぶしいだけ」と照れ笑いを浮かべ、誤魔化しつつも感慨深く「いろいろ思い出すね」と語りました。