今年も、この季節がやってきました。
毎年、2月後半・3月頭あたりに開催されているので、「映画のまち調布 シネマフェスティバル」が始まると、「ああ、冬ももうすぐ終わりだなぁ」と感じるようになりました。
例によって毎年ジブリ作品が上映されていまして、今年は高畑勲監督作品の『平成狸合戦ぽんぽこ』が上映されました。
7年連続ジブリ作品が上映されておりますが、高畑作品が上映されたのは今回が初めてですね。
『平成狸合戦ぽんぽこ』は1994年の作品なので、劇場鑑賞するのは31年ぶりでしょうか。
否、その前にリバイバル上映があったかな? うーん、忘れちゃった。とにかく、久しぶりの劇場鑑賞です。
ロビーには映画のパネルと、鈴木敏夫さんが書いたあいさつ文が展示されています。
久しぶりに劇場鑑賞してみると、やはりテレビで観ていると気づかない部分もあるもので、風景がとても印象的な映画なんだなと思いました。
今までに、何回も鑑賞している作品ではあるんですけど、多摩の四季が見事に描かれていて、こんなに綺麗な風景だったのかと改めて感動してしまいます。男鹿和雄さんの背景美術が素晴らしい。
それから、没入感がテレビとは全然違うので、タヌキたちへの感情移入が強くなります。
「タヌキだってがんばってるんだよォ。」というキャッチコピーでしたけど、確かにすごく頑張っているし、「がんばれ!」と応援したくなります。
しかし、そこはタヌキ。人間を驚かすことは出来ても、開発を止めるほどのチカラはありません。
いくら頑張っても実を結ばない展開。コメディやファンタジー要素もあって、深刻にはなりませんけど、寂しさのある映画だなー、と改めて感じました。
最終的に、人間の開発を止められず、タヌキたちの一部は人間になる道を選びます。
ナレーションによると、中にはカネ儲けに走り、開発を進めるタヌキもいるとか。
ということは、人間に化けて自然保護活動をするタヌキたちもいるのでしょう。
タヌキとして人間に対抗するよりも、変化が得意なタヌキたちは、人間に化けたほうが影響力は大きくなるでしょうからね。
あの世界では、現在も正吉たちの子孫は自然保護活動をしているし、森の中で宴会をしているんだろうなぁ、と思いました。
毎年毎年、ジブリ作品を上映していただいてありがとうございます。
来年も楽しみにしています。
『平成狸合戦ぽんぽこ』の上映は、3月2日までです。
この機会にぜひ!
これまでの調布シネマフェスティバル
- 2024年『紅の豚』上映会
- 2023年『耳をすませば』『On Your Mark』上映会
- 2022年『魔女の宅急便』上映会
- 2021年『となりのトトロ』上映会
- 2020年『天空の城ラピュタ』上映会
- 2019年『風の谷のナウシカ』上映会