ふしぎの海のナディア展

東京スカイツリーの麓、東京ソラマチにて開催されている「ふしぎの海のナディア展」を観に行ってきました。



本展は、放送開始30周年を記念したもので、9月10日~26日まで東京ソラマチ5F スペース634で開催されています。
本来であれば今年の4月に東京で開催される予定だったんですけども、コロナウイルス感染拡大の影響を受けて一旦は中止されていました。

そのときも前売券を買っていたんですけども、やむなく払い戻し、やるせない気持ちでいたところ、このたび新たな日程で開催されたので、開幕初日の10日に早速行ってきました。

ふしぎの海のナディア展

そもそも、『ふしぎの海のナディア』って、ジブリとは関係ないじゃないか、と思われるかもしれませんが、実はまったく関係がないわけではありません。

宮崎駿監督は『未来少年コナン』の後に、NHKでテレビシリーズを検討しており、そのときに用意した企画に基づいて制作されたのが、『ふしぎの海のナディア』なのです。後に、宮崎監督はその企画をスタジオジブリで『天空の城ラピュタ』として発表し、NHKでは庵野秀明総監督によって『ふしぎの海のナディア』として制作されました。

つまり、同じ企画によって生まれているので、『ラピュタ』と『ナディア』は姉妹関係のような作品となります。

ふしぎの海のナディア展

展示のほうはというと、いやー、凄いボリュームでした。
入口からまずフォトエリアになっていて、キャラクターのパネルやタペストリーが並びます。
さらに、一部の展示資料も撮影可能で、本作のオープニングで使われたセル画や原画、絵コンテも撮ることができました。ありがたや、ありがたや。

ふしぎの海のナディア展

30年前の作品なんですけども、セル画のほうは状態が良くて、ほとんど劣化していません。
これだけの時間が経つと、トレス線がけっこう消えちゃったりするんですけどね。保存環境が良かったのかもしれません。

ふしぎの海のナディア展

まずは企画書から始まり、タイトルロゴ案なんてのも展示されています。
前田真宏さんや庵野秀明さん考案のロゴが並び、複数のいろいろな案から良いとこ取りをして出来上がったのが、あのタイトルロゴなのだとか。
篆書体による「海」の字を考えたのは庵野監督だったのでしょうか。改めて見ると、あの文字のアクセントは効いてますよね。

ふしぎの海のナディア展

主な展示は、庵野秀明総監督が書いた直筆のプロットや、セル画、原画、絵コンテ、レイアウトとなっています。
背景美術は少な目だったでしょうか。8枚くらいはありましたけどね。

ふしぎの海のナディア展

それから、最終話で描かれたけど使用されなかった原画というのも展示されていました。
サンソンに肩を借りたネモ船長のカットは、未使用原画と本編で比較すると、本編のほうがずっと憔悴しきった表情をしていたりして、なるほど、最初はこういうふうに描いていたのか、という新たな発見もあります。

ふしぎの海のナディア展

初期設定では、グランディスは老婆のキャラで、そのときのイメージボードも展示されていました。名前も初期は、「グランバア」と記されていて、絵コンテの段階でも、しばらくその名前で書かれていました。その後、名前は「グランデス」に変更され、最終的に「グランディス」になります。

初期設定の老婆と少年・少女のモチーフで作ると、そのまんま『天空の城ラピュタ』になってしまうので、変更したかったということを庵野監督は語っていましたけど、確かにドーラ感のあるお婆さんでした。

ふしぎの海のナディア展

そして、展示の最後には、声優を務めた主要キャストによるメッセージ付きのサインボードがあります。
なんだか、これを見ていたら、キャラクターが帰って来たような感覚があって、思わず涙が出そうになりましたね。
というか、そもそも展示場には、森川美穂さんが歌う主題歌の『ブルーウォーター』が流れていて、初っ端から涙腺やられそうでしたけど。

ふしぎの海のナディア展

本作が放送されたのは、31年前の1990年4月から91年4月まで。丸一年かけて放送されたテレビシリーズでして、放送開始当時の庵野さんは29歳。放送終了時は30歳。その年齢で、これだけの作品を作っていたことに改めて驚きました。
現在でいえば、若手クリエイターと呼ばれる年齢ですよね。当時は、どのような見られ方をしていたんでしょうね。

ふしぎの海のナディア展

才能のある人は最初から凄いものを作るし、才能のある人はいつまでも作り続けなければいけない、なんて勝手に思いました。
庵野秀明監督、今後も頑張ってください!

アートもスポーツも、なんでもそうだけど、人は人の才能に感動するなあと、展示を観ながらしみじみ思いました。

ふしぎの海のナディア展

本展は、9月10日から26日まで。
会期は若干短めですので、興味のある方はお早めに!

「ふしぎの海のナディア展」
会期:2021年9月10日~26日
時間:13:00~19:00(土日祝10:00~19:00)
会場:東京ソラマチ 5F スペース634

あ、ちなみに、本展の後にスカイツリーを見たら、バベルの塔に見えること請け合いですよ。
「ガーゴイルめ、ついに完成させたのか……」


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