『ハウルの動く城』の豆知識情報を、すこしまとめました。
映画鑑賞の参考になれば嬉しいです。
ハウルに関しては、宮崎監督による公式な解説などは一切ないので、インタビューやガイドブック、原作小説などの情報をもとに、当方が勝手な解釈でまとめたものです。
見方によって、また別の解釈も、たくさんあると思うので、参考程度にどうぞ。
Heart
ハウルが、女性の心臓を奪うというのは、心を奪うという意味。
英語では、心臓と心のどちらも”Heart”であり、言葉を掛けてある。
ハウルが移り気な男のわけ
ハウルが女性の心を奪うのは、カルシファーとの契約のため。
死ぬ運命にあったカルシファーの命を、ハウルは自分の心(心臓)を、カルシファーに預けるというかたちで助ける。
そのため、心を無くしたハウルは、空虚感を埋めるために、女性の心を奪い続けている。
魔力を持っているソフィー
原作小説では、ソフィーは魔法の力を持っている。
映画では、その設定は残してあるけれど、説明が意図的に省かれていて、論理的にストーリィを読み解こうとすると、理解できなくなってしまう。
これは、宮崎駿監督が、ハウルについてのイタンビューで、
「説明するための映画は作らないと決めた以上、俺は説明しない!っていうことでやったら、やっぱり半分ぐらいの人はわからないみたいなんですよね。これはきわめて不愉快な現実でしたね。」と語っていることから、意図してのこと。
魔法使いの設定を残しながら、その説明を省くことで、何を際立てたかったのか。
これは、おそらく、言葉の力や、意思表現のたいせつさ。
当初『ハウルの動く城』の監督は細田守の予定だった
若手の育成を模索していたスタジオジブリから、細田守に声が掛かり、『ハウルの動く城』の監督に抜擢されていた。
企画は動き出し、絵コンテを描き制作スタッフを集めるも、諸事情によって細田守版『ハウルの動く城』は制作中止となる。
後に再開されたものの、『ハウルの動く城』を宮崎駿が監督・脚本を務めたのは、皆さんもご存じのとおり。
ソフィーが年を取ったり若返ったりする理由
ソフィーが、年老いたり若返ったりするのは、心の内を表しているため。
原作によると、ソフィーは小さな魔力を持っている。彼女の言葉が、そのまま実現してしまうという魔法。
自己否定の強い彼女自身が、老婆になることを望んでしまったために、荒地の魔女に呪いを掛けられてしまう。自己暗示によって年を取ったようなもの。
そのため、眠ったときや、素直な気持ちで行動しているときは、自己暗示が解かれて、若返っている。
言葉の力、意思のたいせつさを描いていると思われる。
『ハウルの動く城』ヒロイン・ソフィーが老婆になったり若返ったりする理由
ヒンのモデルは押井守?
犬の「ヒン」は、押井守監督がモデル。
原作で、ヒンは国王の弟のジャスティン殿下が、呪いによって犬にされている。
そのため、宮崎駿監督のイメージボードでも、初期のものは、若干人間よりの顔をした、高貴な顔のヒン描かれている。
しかし、映画では、押井守似のヒンとなって登場。なぜ、ヒンが押井守になったのか、詳細は不明だけれど、宮崎監督のなかで、犬を描くにあたって思うところがあったものと思われる。
少年時代のハウルを描いた作品がある
ジブリ美術館で上映されている『星をかった日』は、ハウルの少年時代と若くて美しい荒地の魔女を描いている。
『ハウルの動く城』サイドストーリー 少年時代のハウルと、若き日の荒地の魔女を描いた『星をかった日』
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