となりのトトロ イメージボードCOVID-19の影響で延期されていた、アメリカ・ロサンゼルスの「アカデミー映画博物館」のオープンが2021年4月30日(日本時間5月1日)になることが発表されました。同館では、オープン記念として「宮崎駿展」が開催されることが決まっていました。当初は、2020年末に開幕予定でしたが、約半年遅れでの開幕となります。



同館は、アカデミー賞を主催している、アメリカの映画芸術科学アカデミーが立ち上げた博物館で、記念すべき第一回目の展覧会に宮崎駿監督が選ばれました。
本展は、スタジオジブリが企画制作に協力していて、北米では初めてとなる宮崎駿監督に焦点を当てた回顧展となります。

風の谷のナウシカ イメージボード

今回の「宮崎駿展」では、宮崎駿監督の長編アニメーション作品『となりのトトロ』、アカデミー賞受賞作品である『千と千尋の神隠し』などから、海外初出品のものを含む、オリジナルイメージボード、キャラクターデザイン、絵コンテ、レイアウト、背景画、ポスター、セルなど約300点以上を展示し、フィルムクリップの大型投影なども行ない、半世紀を超える宮崎駿監督のキャリアをふり返ります。

また、宮崎監督がアニメーター時代に参加していた、高畑勲監督のテレビアニメシリーズ『アルプスの少女ハイジ』や、宮崎監督の長編デビュー作『ルパン三世 カリオストロの城』などの資料も紹介され、そのキャリアの全体が紹介されます。

アカデミー映画博物館『宮崎駿展』関係者のコメント

鈴木敏夫プロデューサー:
アカデミー映画博物館の開館記念の展覧会に、宮崎駿展を開催いただけること、大変光栄に思います。宮崎の才能は、見たものを記憶する力です。頭の中の引き出しから記憶を引っ張り出したりし、オリジナリティの強いキャラクター、風景、建物を作り上げて来ました。今回の展示では、宮崎駿の創作活動の全てを見ていただければ幸いです。開催にあたり、ご尽力いただいたすべての方々に感謝いたします。

アカデミー映画博物館 ビル・クレイマー館長:
これまでの宮崎作品を網羅した展示と共に、私たちの新しい施設である「アカデミー映画博物館」を立ち上げることができ、これ以上の喜びはありません。国際的なレジェンドであり、卓越したキャリアを称えることは、私たちの門戸を開くにふさわしいものであり、アカデミー映画博物館の世界的な広がりを示すものです。

アカデミー映画博物館 キュレーター ジェシカ・ニーベル氏:
宮崎駿監督には、人生の曖昧さや複雑さの中で、私たちがどのように人生を捉えているのかを感じ取ることができる際立った能力があります。宮崎作品の熱烈なファンはもちろん、作品をあまり知らない人も魅了できるような展覧会を、「スタジオジブリ」とのコラボレーションで開催でき、大変光栄に思っています。