トトロのふるさと基金11月22日に所沢市立中央公民館で開催された、「25周年記念集会 トトロのふるさと基金 25年の歩みとこれから」に行ってきました。同イベントは、「トトロのふるさと基金」の設立25周年を記念したもの。
映画『となりのトトロ』の上映をはじめ、宮崎駿監督と安藤聡彦(埼玉大学教授・基金理事長)の対談が行なわれ、会場は満員となりました。



トトロのふるさと基金
会場には「トトロ」の垂れ幕に、「ナショナルトラスト」の旗が立っています。
受付けは、学ラン姿の高校生がやっていました。ボランティアのようです。

「トトロの森」散策マップ

トトロのふるさと基金 トトロの森マップ

受付けの販売所には「トトロの森 お散歩マップ」が3部と、狭山丘陵の植生を紹介する「トトロの森の四季の野草と樹木」というリーフレットがあったので、すべて購入。それぞれ内容が違います。これを見ながら、狭山丘陵を散策しましょう。

各マップの裏には、四季折々の草花が紹介されています。絵のタッチが、宮崎朱美さんの水彩画に見えますが、どうでしょうか。

トトロのふるさと基金 トトロの森マップ

ちなみに、植生を紹介するリーフレットには、「植物画:堅香子の会」とあります。
こちらは絵のタッチが違っているので、別の方が描いているようです。

トトロのふるさと基金

会場のロビーには、映画『となりのトトロ』と、同基金の活動を紹介するパネルが展示されています。

パネルでは、「トトロの森」が31箇所紹介されていますけども、この数日前(11月17日)に32号地を取得しており、手書きで修正されていました。すごい勢いで増えているようです。宮崎駿監督も感服していました。

『となりのトトロ』上映会と音楽会

となりのトトロ

第一部は、『となりのトトロ』の上映会!

大型スクリーンで観るのは、このときが初めて。音響もテレビのスピーカーとは違うので、「あれ、ここでこんな音が鳴ってたっけ?」という気づきがありました(自分が鈍いだけかも)。

となりのトトロ

それから、サツキとメイが物語の冒頭でマックロクロスケを見つけるまでのシーンが、想像力をかき立てられて、けっこう怖いということ。
もし、いちばん最初に劇場で観ていたら、怖い作品として印象に残っていたかも。テレビで観るのとは、空気感が違いますね。

となりのトトロ演奏会

上映後は、お昼休みを挟んで、高校生による「トトロにちなんだ音楽会」。プログラムの手づくり感がいいですね。演奏は、宮崎監督が見ているなかでおこなわれました。さぞ緊張したことでしょう。
宮崎監督は、高校生が演奏している姿を見て、「『となりのトトロ』は幸せな映画だったんだな」と感慨深そうでした。

「トトロのふるさと基金」設立の経緯

トトロのふるさと基金

音楽会の次は、「トトロのふるさと基金」専務理事・荻野豊さんによる、これまでの活動報告と、これからの活動、そして同団体設立の経緯について語られました。

同団体は、1980年に早稲田大学が狭山丘陵の一角に進出する計画が表面化したことをきっかけに、地元の保護団体が、開発に対する保護運動を展開したことが始まりとなったそうです。

そして、1988年に映画『となりのトトロ』が公開。1989年に、宮崎駿監督と鈴木敏夫さんに同団体の趣旨を説明。「トトロ」の使用許可を取得。1990年に「トトロのふるさと基金委員会」がスタートします。

このときに、宮崎駿監督から「自信を持ちなさい。地道にやることが大事なんだ」とアドバイスを受け、勇気づけられたと言います。

1991年8月8日に、「トトロの森1号地」を取得。所沢市上山口の雑木林を、地権者の協力のもと購入。現在では、32号地まで「トトロの森」は広がっています。

2011年4月には、活動拠点を古民家「クロスケの家」に移転。現在、クロスケの家では、「どんぐりトトロづくり」や「箸づくり」など、さまざまなイベントが開催され、憩いの場として活用されています。

あっ、トトロの森だ!
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