ジブリパーク

ついに、オープンしたジブリパーク。開園初日となる、11月1日に早速行ってきました。
ジブリパークの建設が発表されて5年。長かったような、早かったような。オープンしてしまえば、あっという間だったような気もします。



天候は、あいにくの雨。前日は晴れで、翌日も晴れの予報。しかし、記念すべきオープン当日だけピンポイントで雨が降るという、なんともついてない空模様でありました。いやしかし、こういった天候のほうが記憶に残るというものです。

ジブリパーク

そう、いつだって悪天候で行なった行事なんかは、あとから長く語られる良い思い出になったりします。ジブリパーク開園初日に雨が降っていたことは、ジブリファンが語り継いでいくエピソードとなることでしょう。

ちなみに、ジブリ美術館の開園時も雨だったそうです。さらに、愛知万博も開幕の日は雪だったとか。何かと晴れがないようです。

そんな雨にも負けず、ジブリパークを存分に楽しんできました。
考えてみたらジブリ作品において、雨というのは、わりと印象的なシーンで使われています。サツキとメイがトトロと会ったときも雨ですし、二郎が菜穂子と再会したときも雨でした。数えだしたらキリがないくらい、雨の名シーンはあります。雨とジブリは、相性が良いのです。

ロッカーは北口案内所

ジブリパーク

遠方から来る人にとって重要なのはロッカーです。残念ながら、ジブリパークの各エリア内にはロッカーはありません。
しかし、モリコロパークの北口案内所と西口案内所にあるので、こちらを利用すると良いです(詳しくは公園のサイト参照)。

北口案内所は、愛・地球博記念公園駅のすぐ近くにあります。ぼくもここを利用しました。
300円と500円と600円の三つがあって、そこそこ大きいサイズなので、よっぽどの大荷物でない限りは入ると思います。

ジブリパーク

ちなみに、北口案内所の営業時間は9時から18時までです。
そのため、公園がオープンしてすぐは開いていないので注意が必要です。

また、18時以降は入れなくなるので、絶対に遅れないようにしましょう。

ベンチの忘れ物

ジブリパーク

はい、ということで、ジブリパークのオープンは10時ですが、モリコロパーク自体は8時からオープンしています。それなので、早めに公園を散策して、公園内の15か所に設置されたというベンチの忘れ物を探しにいきました。

15か所すべて見つけてやる! という意気込みで挑んだのですが、これが甘かった。とてもじゃないけど、ちょっとした空き時間で探せるようなものではありません。なんと、たったの2つしか見つけられなかったです。ウソでしょー、というくらい見つからない(笑)。

きっと、15個見つけるのは1日仕事になると思います。本気で探す方は、このために1日用意しましょう。

稲楼門

ジブリパーク

公園内には、『千と千尋の神隠し』の世界をほうふつさせる門があります。

これは、かつて名古屋にあった「旧料亭稲本」の門を移設したものだそうです。門の先には、石人がいます。
ここはジブリパークのチケットがなくても、見ることができます。

エレベーター塔

ジブリパーク

現在のジブリパークのシンボル的な建物になっているのが、エレベーター塔です。いやぁ、美しい。

これはジブリ作品に登場する建造物ではないですけど、『天空の城ラピュタ』や『ハウルの動く城』に登場するような、19世紀の空想科学がイメージされています。

ジブリパーク

下から見るとこんな感じ。威風堂々としています。昔の簡素なエレベーターを知ってるだけに、この生まれ変わった姿には感動しました。

開園まもない、朝8時くらいに来れば、誰もいないエレベーター塔の写真を撮ることができます。

さてさて、ここからは、ジブリパーク内の写真や情報を掲載していきますので、事前情報を入れたくない方はお気を付けください。

地球屋

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青春の丘エリアに建てられたのが、こちらの『耳をすませば』の地球屋です。
映画の姿そのまま再現されています。ローターリーの再現度も高いです。入口には、映画にも登場した金の豚さんの置物もありますし、内部も忠実に再現されていました。

ただ、このエリアは外観しか撮影できないので、中は入った人しか見れません。写真がいっぱい撮れるのも嬉しいですけど、行った人しか見ることができないプレミア感も良いですね。

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室内は映画同様に雑貨類でにぎわっていまして、もちろんバロンの人形もありますし、カラクリ時計も置いてあります。あと恐竜の模型や、馬の置物や船の模型などなど、忠実に再現されています。ただ、室内はけっこう狭かったので、家のサイズはスケールが変更されているように感じました。映画では、広い部屋でしたよね。

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台所の小物類で面白かったのが、出前表です。ラーメン屋のトッピングで、「ジャンボ大盛り」があったのには笑いました(笑)。聖司が食べたのはこれですね。
そして、もちろん「鍋焼きうどん」のメニューもあります。作中で雫が食べていたのは、お爺さんの手づくりではなくて、出前だったんですね。

ジブリパーク

聖司くんのバイオリン工房も再現されていて、ちゃんと木くずが散らかっている拘りよう。ここで雫はカントリーロードを歌ってたのかー。工房に置いてあるバイオリンも触らせてもらえました。あれは、聖司くんのだったのかな。

それから、カラクリ時計は定刻になると、ちゃんとカラクリが作動します。30分に1回だそうです。
このカラクリに感動して、涙してる人たちもいました。カラクリで泣くなんて大袈裟と感じる人もいるかもしれませんけど、ちょっと気持ちが解りましたね。

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単純にカラクリだけ見て泣いたというよりも、映画で描いていたことを、現実の世界にそのまんま再現したことで、琴線に触れたのかなと思いました。なんとなくわかりますよね、まったくそのまんまじゃん、っていう感動って。
好きな作品の、ロケ地を見たときの感動に近いのかもしれない。ジブリパークは、そういった感動があります。

ロータリー周りとか

ジブリパーク

この地球屋のあるロータリーの一角には、鈴木さんの表札があります。
これは、きっと鈴木敏夫さんの家ではなくて、『耳をすませば』の中でムーンがくつろいでいた家の門を再現したものと思われます。
表札の背景には、エレベーター塔の頭が出ているもので、鈴木さんの家がお城のようにも見えますね。

ジブリパーク

そして、こちらの電話ボックス。電話の受話器をとると、作品に関係する声が聞こえる、とスタッフさんが教えてくれました。
しかし、これはよくわからない奇妙な声が聞こえて、何の作品にちなんだものなのか不明でした。これ、聞き取れた方いますか?
正直、ぼくには奇声にしか聞こえませんでした(笑)。

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こちらのポストは機能しているもので、郵便物を投函すると実際に届けてくれます。
そして、なんと小型印は『耳をすませば』の地球屋のデザインになっているようです。

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青春の丘ロータリーには、バス停もあります。
なんと、行き先は「猫の国」です。きっと、ムタやバロンがいるのでしょう。ちなみに、猫の国って、原作だと死んだ猫が住む場所という設定なんですよね。

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ということで、バス停の向かい側には、猫の事務所があります。
小さいので人が入ることはできませんが、中を覗くことはできます。
壁の小物なんかも、けっこう細かく作り込まれていますね。

小さな子どもだったら入れそうですが、大人はまず入れません。おそらく、こちらもスケールが変更されているんじゃないでしょうか。

ジブリパーク

そして、青春の丘の下には、雫が夢の中で入り込んだ洞窟があります。
これは、写真では綺麗に撮れませんでしたが、実際はもっとキラキラと輝いていましたね。

どんどこ森

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公園の奥には、『となりのトトロ』の世界を再現した、「どんどこ森」エリアがあります。このエリアは、駅から歩いて20分程度かかります。けっこう遠いです。

ここは、2005年に開催された愛知万博のときに、サツキとメイの家が建てられました。家をそのまま残して、新たに裏山への散策路を整備し、どんどこ堂というトトロが作られました。もとい、トトロじゃなくて、どんどこ堂です。

ジブリパーク

サツキとメイの家は、以前は屋内の撮影が禁止されていましたけど、今回は全面的に撮影ができるようになっています。
そのため、皆さんビシバシ写真を撮りまくっていました。自分もですけど。

ジブリパーク

部屋は忠実に再現されていて、なんといっても素敵なのがお父さんの書斎ですね。
天候が良ければ、おそらく窓も全開してたと思うんですけど、この日は雨のため閉まっています。

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こういった展示で、いつも感心するのは、物が多くて雑然とした生活感のある部屋なのに、ホコリがないことです。これって、かなり管理が大変なのでは……。

ちなみに、草壁タツオさんは考古学者という設定なので、机には土偶が置いてありますね。

ジブリパーク

庭には、メイちゃんが持っていた、穴あきのバケツもあります。
このバケツって、わざと穴あけたのかなぁ。

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この縁の下の空間は、メイに追われた小トトロが逃げ込んだ場所ですね。
ドングリが散らばったままなので、ついさっき逃げ込んだばかりかもしれません。

裏山のどんどこ堂

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この裏山には、階段とケーブルカーの両方でいけます。
両方利用しましたが、階段でもそうたいした距離ではありませんでした。

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山頂にドーンと構えているのが、どんどこ堂。この中には、子供だけが入ることができます。
入口がとても狭いので、大人が入ろうとしたら詰まるかもしれません。

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この山頂には売店もあって、お守りや御朱印帳など、さまざまなどんどこアイテムが売っています。
実際に御朱印を書いていただけないか聞いたのですが、さすがにそれはありませんでした。

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そして、山頂の端には、クスノキの苗木が植えられています。オープンを祝して植えられたようです。
きっと、ジブリパーク開園100周年のときには、立派な大木になっているでしょうね。

どんどこ処

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どんどこ森の一角には、「どんどこ処」という売店もあります。
ここでは、ビニール傘も売っていました。常時売っているのか、雨の日だけ売っているのかはわかりません。記念に買っておけば良かったかな、と思ったり……。

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ちなみに、ここでは「極ふつうのラムネ」ジュースが売っています。
これは、ジブリの大倉庫の駄菓子屋でも売っているのですが、こちらのほうが空いていて、すぐに買えるかもしれません。

ジブリの大倉庫

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ジブリパークのメインは、この大倉庫でしょうか。
温水プールを再利用したこちらの建物は、ほんとうに外観が倉庫みたいになっていまして、中はぎっしりとジブリの世界が詰まっています。

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ぼくは、3エリアを1日で巡ったのですが、ハッキリ言ってこの大倉庫だけで1日とっておいたほうが良いです。とにかく時間が掛かります。
観るものがとても多いので、この記事でもどこまで紹介しようか迷うほどです。

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と言っても、ぼく自身がすべてを観ることができなかったので、ご紹介は限定的となります。

大倉庫見学路

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とりあえず、昔からのジブリファンに一番ウケがよいのは、「大倉庫見学路」だと思います。
薄暗い倉庫に、歴代のジブリの展示物が収納されていて、懐かしいものや、とてもマニアックなものもあります。

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一見雑然としながら、見やすいように配置や照明が工夫されていますし、収納スペースと展示を同時に達成してしまうのが、なんともジブリらしいな、と感じました。ここにジブリの本質が詰まっているのでは、と思うほどです。

企画展示

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大倉庫内の企画展示は、現在「なりきり名場面」「食べるを描く。」「ジブリがいっぱい展」の3つやっています。

「なりきり名場面」はジブリの人形と一緒に写真が撮れるスペースで、かなりの行列になります。30分~1時間くらい並ぶのは覚悟しましょう。

ジブリパーク

「食べるを描く。」ではジブリ作品に登場した食べ物を紹介。こちらは、ジブリ美術館で以前開催した展示の増補版です。そして、「ジブリがいっぱい」ではジブリ作品のポスターやDVD・レコード・書籍が展示されているほか、スタジオを再現したルームや、大人も入れるネコバスもあります。

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こちらの二つの企画展は、同じ建物内で展示されていて、比較的すいていたのでゆっくり楽しめました。

南街

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南街には、『千と千尋の神隠し』の不思議な町をイメージした、商店街が作られています。
ここには、駄菓子屋の「猫かぶり姫」、模型屋の「大空模型」、本屋の「熱風書店」が並んでいます。すべて、実際に購入できるお店です。

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駄菓子屋の前には、ガチャガチャも置いてあって、このときは消しゴム人形とキーホルダーがありました。

ちなみに、消しゴムのほうだけやりましたけど、ネコバスが出ました。
昔、キン消しとか、ガン消しとかあったなぁ……。さしずめ、ジブリの消しゴム人形は、ジブ消し?

アリエッティの世界

ジブリパーク

南街のすぐ側には、『借りぐらしのアリエッティ』の世界が広がっています。
こちらは、以前「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」で展示されたものをブラッシュアップしたようです。

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アリエッティの部屋や洗面所、ポッドの作業部屋など、床下の世界が再現されています。アリエッティが歩いていた縁の下では、角砂糖と一緒に撮影ができるようになっていたり、ビンの中に入ったりできるので、こちらも行列になりやすいです。

ロボット兵

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そして、アリエッティの世界の上に出ると、そこにはロボット兵がいます。

ジブリ美術館にいるロボット兵ともまた違ったテイストで、苔むしたバージョンです。何ともよく作られた苔具合。ここも、ロボット兵と一緒に写真を撮る人たちで並んでいました。
ラピュタの紋章は埋まっていますが、要石はないので「読める、読めるぞ!」ごっこはできません(笑)。

映像展示室オリヲン座

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ここでは、ジブリ美術館でも上映されている短編作品が上映されています。
全部で10本ありますが、まずは『くじらとり』から上映されています。もしかしたら、制作順で上映していくのかもしれません。

ジブリパーク

こちらには、入場時に貰える「オリオン座」のチケットで観ることができます。

ちなみに、ぼくが観ようと思ったときは、システムトラブルで上映が止まっていて、入る機会を逃しました。残念無念。
館内は通常の劇場並みに広くて、音響もジブリ美術館より良くなっているそうです。

大陸横断飛行

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こちらはジブリパーク唯一のカフェ「大陸横断飛行」です。
名古屋にちなんだ味噌カツや、あんバターをはじめとした、さまざまなメニューが販売されています。
店内には、宮崎駿監督が描いたイラストつきサインがあるようです。

全食制覇したいぐらいの気持ちだったのですが、時間に余裕がなくこちらも入れなかったです。無念……。

カルチェラタン

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カルチェラタンの哲学研だけを再現した一角もありました。
部長は、きっと高畑勲さんのような顔をしています。

こちらは、なんのエリアか分からない人もたくさんいたようです。

湯婆婆の部屋

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そして、湯婆婆の部屋も再現されています。
こちらは、すごく狭い一角に再現されていもので、「ジブリパークとジブリ展」のほうが広くて豪華だったような気がします(笑)。

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湯婆婆は契約書を書き散らしているんでしょうか。
もしかしたら、湯婆婆は経営者としては優秀なのかもしれません。

ミルクスタンド シベリあん

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こちらは、『風立ちぬ』に登場したシベリアを販売しています。
飲み物はいろいろありますが、ミルクとセットで買うのが王道でしょうか。

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ちなみに、あんこはつぶあんとこしあんの両方があります。

冒険飛行団

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冒険飛行団は、大倉庫内のグッズショップです。
ジブリパークで一番混雑するのが、ここです。

時間帯にもよりますが、レジ待ちで1時間くらい並ぶので、グッズ購入にもそうとうな覚悟が必要です。
店内も、混雑時は入場制限されますので、自由に入れない時間帯もありました。

ジブリパーク

ジブリパークの営業時間は17時までですが、17時までにショップに入っていれば、営業時間を過ぎても購入はさせてもらえます。

それなので、ショップだけは時間の配分を考えて利用しないと、展示物を観る時間が無くなってしまいます。

おそらく、オープン直後にショップに直行するのが、いちばん時間を無駄にしないと思います。
グッズも売り切れる心配がないですからね。

まとめ

ジブリパーク

ジブリパークの3エリアを1日でまわってわかったのは、「ジブリの大倉庫」だけ大幅に時間がかかるので、すべて見きれないということ。
それなので、2日間にわけるのが、理想的なまわり方ではないかと思います。

「ジブリの大倉庫」だけで丸1日とって、「青春の丘」と「どんどこ森」をセットでまわると、時間的にはちょうど良さそうです。
「青春」と「どんどこ」の2エリアは、それぞれ1時間半くらいあれば足りるボリュームなので、もし時間があまったら公園内を散策して、「ベンチの忘れ物」を探したりもできます。

ジブリパーク

それから、今後の改善に期待したいのは、「大倉庫」の混雑具合。他2エリアと比較し、大倉庫だけずば抜けて人が多いです。それなので、大倉庫だけ営業時間を延ばしてほしいです。現状は17時までですが、土日祝だけでも20時頃まで延ばしたら、だいぶ人も分散するのではないかと思いました。

ジブリパーク

以上が、ジブリパークの開園日に行った感想です。

ジブリパークは、まだまだ始まったばかり。これから、どんどんブラッシュアップしていくでしょうし、第2期オープンにも期待です!