ジブリ美術館の新企画展示「『手描き、ひらめき、おもいつき』展 ~ジブリの森のスケッチブックから~」が11月16日から始まったので、さっそく観に行ってきました。
本展は、これまで開催されたジブリ美術館の展示にまつわる裏側が紹介されています。宮崎駿監督の指示書から、スケッチやイメージボード、ラクガキまで幅広い展示となっています。
今回の企画展示は二部構成になっていて、第一室では2001年に始まった最初の企画展示『千と千尋の神隠し展』をはじめ、これまでに宮崎駿監督が携わった企画展につながる600点を超えるアイデアスケッチや企画書などを通して企画展示の制作作業を紹介されています。
第二室では、スタジオジブリが美術館を作ろうと思い立った経緯や建物や、シンボルマーク、展示などへのこだわり、どのようにジブリ美術館がつくられてきたのかが紹介されています。
第一室で印象的だったのは「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」において、宮崎駿監督が書き記した企画書。8枚余りの長文に、『天空の城ラピュタ』を通して何を伝えようとしたのか、その思いが伝わってきます。
そして、「アルプスの少女ハイジ展」ではスタッフが用意していた作品紹介の文章を、宮崎監督が赤を入れた修正の原稿が展示されています。
作品をより誤解なく、わかりやすく伝えるために直されたもので、全54話のうち修正が入らなかったのは、たった4話だったのだとか。
展示物については、宮崎監督が携わったものだけなので、歴代のすべての展示が紹介されているわけではりません。
個人的には「ピクサー展」も好きだったので、裏話があれば見たかったのですが、こちらは宮崎監督は関わっていなかったようで、紹介されていませんでした。残念。
それから、何よりも素晴らしかったのが第二室に展示されている、ジブリ美術館の構想時に宮崎監督が描いたイメージボードの数々。パンフや図録に収録されているものもありましたけど、今回初公開ものも結構な数がありました。
当初、ジブリ美術館は広大な敷地に作ることを想定していたらしく、現在あるものとはまったく違うものが描かれていました。これが実現していたら、どれだけ楽しい空間になっていたか。
そして、このイメージボードの数々には、現在制作している愛知の「ジブリパーク」でその一端が繁栄されるのでは? という期待も生まれました。
こないだ鈴木さんに聞いた話だと、ジブリパークの第二期オープンには、宮崎駿監督が携わることが決まっていますし、現在既に思い浮かんだことを描いているということも言っていたので、いやがうえにも期待が高まるというものです。
それにしても、ジブリ美術館ってどんどん外国人の方々が増えていきますよね。もう、来館者の50%くらいは外国人なのではないかというくらい多いです。
なので、さすがに、展示には英語のキャプションを付けた方が良いのでは、と思いました。特に、今回の展示なんかはテキストが多いので、言葉がわかるかどうかで面白さが全然違いますよね。
土星座でも『空想の空とぶ機械達』が上映されているんですけど、これにも英語字幕を付けてあげてほしかったなぁ。
この日は、カフェ麦わらぼうしで、「麦わらぼうしのオムライス」と、「ふしぎ玉をのせたレアチーズ」を食べて帰りました。
次は、クリスマス装飾を見るために来月行きましょう。
宮崎駿とジブリ美術館 宮崎駿がデザインした三鷹の森ジブリ美術館の魅力を、館長・宮崎吾朗を聞き手に、高畑勲監督自らの案内で解き明かす初映像作品。 |