宮崎駿監督のライバルとも称される押井守監督ですが、元々ふたりは若手時代からの友人であり、海外のロケハンも一緒に行くほど仲の良い関係。鈴木敏夫さんに至ってはアニメージュ編集時代に、押井さんの自宅に押し掛け、山盛りミカンを食べながら、夜通し議論をしたというエピソードもあります。
押井守監督と鈴木さんが初タッグを組んだのが『天使のたまご』で、『イノセンス』では鈴木さんが宣伝プロデューサーを担当していますし、『ガルムウォーズ』日本語版のプロデューサーを務めたのも鈴木さんです。
押井さんと鈴木さんの大親友エピソードは、これだけではありません。
実は、鈴木さんは俳優として、押井守作品に出演しまくっているのです。
始まりは、2003年に公開された『KILLERS キラーズ』から、先日公開された最新作『血ぃともだち』まで、延べ5作に亘り出演しています。
鈴木さんは、押井守作品の常連俳優だったのです。
それでは、俳優・鈴木敏夫が出演した、押井守作品をご紹介します。
KILLERS キラーズ
押井守作品のデビューとなったのが、オムニバス作品『KILLERS キラーズ』内のエピソード『.50 Woman』です。
鈴木さんの役どころは、某アニメプロデューサー”鈴木敏夫”として出演。スナイパーから頭を吹っ飛ばされるという、大役を果たしています。
衝撃映像は、ぜひ映画本編でご覧ください。
立喰師列伝
二作目となったのは、『立喰師列伝』です。
本作は、出演者がすべて押井さんの知人で構成されました。
鈴木さんは、「冷やしタヌキの政」という死体の役で出演しています。台詞は一切ありません。
ちなみに、本作には押井さんの娘・押井友絵さんと、義理の息子・乙一さんも出演しています。
真・女立喰師列伝
本作は、『立喰師列伝』のスピンオフ作品『真・女立喰師列伝』です。
「戦後思想」編集長・坂崎一の声を担当しています。
本作のタイトル題字を手がけたのも鈴木さんです。
THE NEXT GENERATION パトレイバー
『THE NEXT GENERATION パトレイバー』は、『機動警察パトレイバー』の実写版シリーズで、鈴木さんは第4章の「大怪獣現わる 後編」に出演しています。
怪獣を呼び出す歌のプロモーションビデオを手掛ける、うさんくさいプロデューサー役を演じています。
血ぃともだち
何度も公開延期となり、先日ようやく劇場公開された『血ぃともだち』では、鈴木さんが教頭の橎堂栄戸 役で出演しています。
題字を手掛けたのも、鈴木さんです。
以上が、鈴木敏夫さんが出演した押井守監督作品です。
どの役も、クセの強い役でキャスティングされています。
まだご覧になっていない方は、俳優・鈴木敏夫の仕事を追いかけてみては、如何でしょうか。