『なつぞら』公式サイトに、オープニングアニメの裏話が昨日公開されました。
全編アニメーションとなるオープニングは、連続テレビ小説では初の試みであり、アニメファンだけではなく話題に上ることの多いオープニングです。その中のタイトルロゴについてのエピソードに面白いものがありました。
オープニングに出てくる「なつぞら」というタイトルには、ある拘りがあることが明かされています。
タイトルには飾り文字であるカリグラフィが使われていますが、それを提案したのは、アニメーションのプロデューサーを務めている舘野仁美さんだそうです。そして、刈谷仁美さんはカリグラフィの技法書を読み、ディズニー映画のカリグラフィも参考にしたのだとか。
それから、タイトルには草花が描かれていますが、これは二木真希子さんの絵本をみて植物の描き方を学んだのだといいます。
何でもジブリに結び付けて制作者の方々に申し訳ないですけど、ジブリファンとしては二木さんが参考にされたことが嬉しかったです。
二木さんは、『風の谷のナウシカ』から『思い出のマーニー』までほとんどのジブリ作品に携わった名アニメーターです。
動植物を描くのが得意で、ジブリ作品でも数々の印象深いシーンを描いてきました。
有名どころでいえば、『となりのトトロ』のクスノキが空高く伸びるシーンや、『天空の城ラピュタ』でパズーとシータが屋根の上で出会うシーン、『魔女の宅急便』の冒頭で草原に寝そべっているキキ、『もののけ姫』のシシ神が歩くたびに草花が咲いては枯れてと繰り返すシーン、『崖の上のポニョ』で海の上を走るポニョなど、ジブリ作品の中でも多くの人の記憶に残るシーンが多いんじゃないでしょうか。
それから、食器のノリタケから『となりのトトロ』のシリーズが出ていますけど、あの絵を描いているのも二木さんです。あの食器も、トトロと一緒に植物の絵がたくさん描かれています。
二木さんは残念ながら2016年5月13日に亡くなられてしまいましたけど、もしご存命であれば、今回の『なつぞら』のアニメーションスタッフに入っていたんじゃないかと思ってしまうエピソードでした。
世界の真ん中の木 愛蔵版 二木真希子が描く、絵物語『世界の真ん中の木』 原画原寸に近いA5判にリサイズした愛蔵版仕様 |