なつぞら『なつぞら』第7週では、「なつよ、今が決断のとき」と題して、なつが漫画映画の道に進むことを決断します。
新たな登場人物として阿川弥市郎が現れ、まるで『もののけ姫』のゴンザのような風貌で、『火の鳥』の我王のようなスピリットをもった濃いキャラ。そして、その娘・阿川砂良とは照男が恋愛関係になりそうな展開。新たな生活が始まります。



それでは、第37話から第41話までの簡単な感想文をご覧ください。

第37話「ゴンザと我王」

第37話でなつは、吹雪の中で倒れていたところを十勝の森に住む木彫りの職人・阿川弥市郎と、その娘・阿川砂良に助けられます。この弥市郎が、『もののけ姫』のゴンザのような風貌なうえに、手塚治虫の『火の鳥』に登場した我王のごとく彫刻に魂を捧げていて、とにかくキャラが濃いです。ここで弥市郎と会話をするなかで、なつは芸術家の心得のようなものを吸収したようです。
そして翌朝、十勝の朝陽を見て涙するなつ。その胸の内にあったものはわかりませんけど、これまでの人生が走馬灯のように駆けていき、生きている喜びを感じているように見えました。そして、自分の生きる道として、アニメーターになることを決意したのだと思います。心に響く良いシーンでした。

第38話「一人で苦しみたいなら、家族はいらないしょ」

第38話で、なつは無事に柴田牧場に帰ってきました。そして、その日なつは天陽くんに自分がアニメーターになることを告げます。天陽くんは告白を考えていたはずですが、それも言えなくなりました。笑顔でなつの夢を応援する天陽くん。
そして、なつは家族にも東京で生活したいことを告げるのですが、ここではアニメーターへの夢は隠しています。兄の咲太郎の近くにいて、助けになりたいと告げたのです。このことに怒り心頭の泰樹おんじ。
なつと家族になりたいとほんとうの思い続け、照男との結婚も画策したものの失敗に終わり、実の兄と生活したいと言われてしまったことで、血は水よりも濃いとばかりに拒絶されたと思い込み、おんじは「今すぐ出ていけ!」と怒鳴りつけます。
なつからすると漫画映画の世界に進みたいだけですが、酪農高校に通わせてもらっているために、本音を切り出すことができず、上手いこと立ち回ろうとした結果、それが裏目に出ているというリアルな展開です。

怒鳴られたなつはふて腐れて家を出て行こうとしますが、富士子さんが止めに入ります。
「ここには、もう申し訳なくていらんない…」と俯くなつに、富士子さんは愛情のビンタ。「したら、これで帳消しにすればいいべさ。申し訳ないなんて言われるくらいなら、恨まれた方がましだべ」ともう一発ビンタを打とうとする富士子さん。そして、「一人で苦しみたいなら、家族はいらないしょ」と一言。泣き崩れるなつ。なつが子供時代から感じている家族になりきれない思いが、雨降って地固まるのごとし、少しずつ進展してきたのでした。

第39話「ロトスコープ」

第39話で、富士子と照男はなつを助けてくれた阿川親子の家へお礼に行きます。そこで富士子は、なつが一晩中絵を描いていたことを知ります。家に戻ってきて、なつのノートを覗き見する富士子。そこには、泰樹おんじをはじめとする家族の絵から、阿川おんじの木彫り作業がパラパラ漫画で描かれていました。実際の動きを観察しながらアニメーション化させていくなんて、これはロトスコープと言って良いのでしょうか。
なつがここまで絵を描くことが好きだったなんて知らずに驚く富士子さん。きっと、ほとんどの視聴者も一緒に驚いていたと思います。

第40話『真田丸』

第40話で泰樹おんじは、なつが東京に行きたいという気持ちを汲み取って、雪月のとよさんに相談にいきます。雪月の雪次郎くんが東京に修業に行くという事で、なつのことも一緒に連れて行ってくれないかと頼みにいったのです。泰樹を演じる草刈正雄さんと、とよを演じる高畑淳子さんは、大河ドラマ『真田丸』では夫婦役だった二人だけに、夫婦漫才のようなやりとりが繰り広げられました。『なつぞら』はシリアスとユーモアの緩急が効いているのがいいですね。

そしてその晩、なつを助けた阿川親子が、牛乳を貰ったお礼に木彫りの熊を持ってやってきました。ほとんど隠居生活をしている阿川家が、わざわざお礼のお礼にやって来るというのは、あまりリアルではありません。しかし、これはきっと阿川弥市郎のおやっさんが、娘の砂良の将来を心配し、家柄の良い柴田家の長男・照男とくっつけようと画策しているのだと思います(笑)。もっぱら惚れているのは照男のようですし、きっとスムーズに進むことでしょう。

例によって、阿川弥市郎さんを演じた中原丈雄さんは、『真田丸』で高梨内記を演じていましたし、泰樹おんじとの対面は前世からの再会でした。

この回でも、なつはノートに描いた弥市郎が彫刻するパラパラ漫画を修正していました。よくよく考えてみれば、弥市郎と彫刻が一緒に描かれていて大変そうだったので、彫刻物は別セルにすれば良いじゃないか、と思ったんですけど、否、無理か。

第41話「真田家のほっぺち」

第41話でなつは、とよ婆さんに自分の気持ちを伝えるよう促されて、ついに泰樹おんじに漫画映画の道に進みたいと告げました。
「裏切ることになってごめんなさい」と俯くなつに、「ふざけるな!」と一喝するおんじ。そして、「よく言った、それでこそわしの孫じゃ」と泣きながらなつの頬をペチペチと触れます。おんじが第1話で言い放った「それでこそ赤の他人じゃ」のセリフがここで活きてきました。
そして、頬をペチペチと触る通称ほっぺちは、『真田丸』で話題となった「真田家の魂の継承の儀式」を思い出させるものでした。

第42話『天空の城ラピュタ』

第42話では、区切りとなるような放送回でした。夕見子が北海道大学のために受験に行き、なつは卒業式を迎え、番長が今度は居村良子ニモフラれるというオマケ付き。そして、天陽くんともお別れの挨拶が交わされました。
「なっちゃんも道に迷ったときは、自分のキャンパスに向かえばいい。そしたら、どこに居たってオレとなっちゃんは、何も無い広いキャンパスの中で繋がっていられる」と天陽くん。どこまでも絵描きの思考です。ここまで才能があって、人格も完璧だけれど、その能力が発揮されない薄幸の芸術家として終わってしまいそうで心配させますけども、これでなつが天陽くんのお兄さんの陽平くんとくっ付いたらズッコケますけどね(笑)。でも、なつは別の人と恋愛をしそうですね。

それから、夕見子の将来はどうなるんだろと考えたら、東京で修業を終えて戻ってきた雪次郎と、北大を卒業した夕見小は一緒になって、雪月の経営に関わり、類稀な経営手腕を振るい社長の座に就くというストーリーが浮かんできました。そして、経営者としては、ジブリの鈴木敏夫さんをモデルにしているような気がしてきました。いや、全部妄想ですけど(笑)。

今回、なつが天陽くんを連れて阿川家に行ってお話をしているところに、牛乳を持った照男が訪ねてきます。その様子が、『天空の城ラピュタ』でシータに近づきたくて調理場にひょっこりと顔を出すドーラの息子たちのようでした。

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