もののけ姫

宮崎駿作品はそれぞれ独特な世界を構築しておりますが、別々の作品であっても、その作品同士がリンクしているのをご存知でしょうか。
例えば、『天空の城ラピュタ』のムスカは『未来少年コナン』のレプカの先祖で、『星をかった日』のルナは、ハウルの少年時代を描いているといった繋がりがあります。



このように、まったく別の作品であっても、裏設定として世界がリンクしているわけですが、『もののけ姫』もまた然り。

『もののけ姫』の制作現場を追ったドキュメンタリー『「もののけ姫」はこうして生まれた。』で放送され、有名になった話があります。

それは、映画のラストシーンで1匹だけ登場するコダマは、後のトトロに変化する設定で描かれているというもの。
この案を考えたのは、ジブリで活躍したアニメーターの故・二木真希子さんでした。

『「もののけ姫」はこうして生まれた。』のなかで、ラストシーンの打ち合わせをする宮崎監督は、このように語っています。

コダマがトトロに変化した

もののけ姫 コダマ

宮崎:
ちょぼちょぼの実に情けないね、禿げ山になるだけの話だから。そう思ってるんです。そこが大森林になるとか、そういうのは嘘だなっていう。そう簡単に回復したりしない。時間がかかることだって。せいぜい、荒地のさ、小灌木か草なんかがブワーっと、石ころと泥の中に生えてるような山容になるだけでね。
シシ神の池のところにも、似たように倒木だらけのなかに、ヒコバエが生えてるくらいの山に収まるっていうね。そういうことなんだな、って思うんだよね。

で、これはもう二木さんたっての希望で、チビで一匹で良いから、コダマがのこのこ歩いてるやつ入れてくれって。それが、トトロに変化したって(笑)。耳が生えていたってことにすれば、そうすると首尾一貫するんです。なんだか、わけわかんないけど(笑)

「もののけ姫」はこうして生まれた。
『もののけ姫』の製作現場を捉えた迫真のドキュメンタリー作品

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