ジブリ作品 実写

記事タイトルに偽りありですけども、実はジブリ作品が実写化されたことは一回もありません。

ジブリ作品と同名タイトルの実写作品が制作されると、ジブリ作品の実写化が行なわれたように受け取られることが多々ありますが、それらすべてはジブリ作品を原作にしていません。



ジブリ作品はオリジナルアニメーションを作っているイメージが強いですが、そもそもジブリ作品自体が小説や漫画を原作にして、アニメーション化している作品が数多くあります。
つまり、ジブリ作品の実写化ではなくて、ジブリ作品と同じ原作を題材に、実写化されることが多いんですね。

それでは、これまでに、ジブリと同原作で映像化された作品をご紹介します。

『火垂るの墓』

実写 火垂るの墓
『火垂るの墓』は、野坂昭如さんの同名小説が原作です。

スタジオジブリでは、1988年に高畑勲監督によりアニメーション化されました。

実写作品:
2005年には、終戦60年スペシャルドラマとして『火垂るの墓―ほたるのはか―』として実写ドラマ化されています。
清太、節子の叔母役には、松嶋菜々子さんが出演しています。

2008年には、実写映画化されていて、原作で清太は駅で亡くなっていましたが、実写映画では1人で生きようと雨の中歩き、倒れるもその後再び立ち上がるなど、オリジナルの設定などもあります。

『おもひでぽろぽろ』

実写 おもひでぽろぽろ
『おもひでぽろぽろ』は、岡本螢さん原案、刀根夕子さん作画の漫画が原作です。

スタジオジブリでは、1991年に高畑勲監督によりアニメーション化。原作にはない、大人になったタエ子が山形へ行くオリジナルエピソードが追加されました。

実写作品:
2021年には、NHK BSプレミアムでスペシャルドラマとして、実写ドラマ化されました。
漫画では少女時代のタエ子の話のみですが、実写ドラマ版でもオリジナルストーリーが加わり、64歳となったタエ子の物語で構成されました。

『魔女の宅急便』

実写 魔女の宅急便
『魔女の宅急便』は、角野栄子さんの同名の児童文学が原作です。

スタジオジブリでは、1989年に宮崎駿監督によってアニメーション化。原作にはない、オリジナルエピソードが多々あります。

実写作品:
2014年には、原作の第1巻・第2巻を基に実写映画化されました。
全編を通して、原作者の角野栄子さんがナレーションを担当し、カメオ出演もしています。

『海がきこえる』

実写 海がきこえる
『海がきこえる』は、氷室冴子さんの同名小説が原作です。

スタジオジブリでは、1993年に望月智充監督によって原作小説の前半部分がアニメーション化されました。

実写作品:
1995年には、『海がきこえるII ~アイがあるから~』を原作に、クリスマスドラマスペシャルとして実写ドラマ化されています。
当初は、スタジオジブリがアニメーション化した『海がきこえる』を原作にする予定でしたが、主人公・杜崎拓を演じる武田真治さんが、22歳(放映当時)で高校生を演じることに無理があるということになり、続編の『海がきこえるII ~アイがあるから~』が出版されたことで、そちらの内容をベースに大学進学後の話をメインとなりました。

『ゲド戦記』

実写 ゲド戦記
『ゲド戦記』は、アーシュラ・K・ル=グウィンさんの小説が原作です。

スタジオジブリでは、宮崎吾朗監督の長編アニメーション監督デビュー作として制作。主に、原作の第3巻がアニメーション化されています。

実写作品:
2004年には、アメリカで『Earthsea』のタイトルで、1巻・2巻をベースに実写映像化されています。日本では、『ゲド ~戦いのはじまり~』のタイトルで公開されました。
また、アメリカのエンターテインメント企業、A24が映像化権を取得し、TVドラマシリーズとして新たに制作される予定です。

『耳をすませば』

実写版『耳をすませば』
『耳をすませば』は、柊あおいさんの同名の漫画が原作です。

スタジオジブリでは、近藤喜文監督の長編アニメーション監督デビュー作として制作されました。

実写作品:
2022年10月14日に、実写映画版が公開。オリジナルストーリーとして、月島雫と天沢聖司の10年後が描かれます。