おもひでぽろぽろ今年の4月に亡くなった高畑勲監督を追悼する企画展が、『おもひでぽろぽろ』のモデル地となった山形の高畑町・浜田広介記念館で19日より開催されます。
交流を深めた住民に監督が贈ったセル画や色紙などを9月2日まで展示されます。



1989年11月17日、高畑監督は鈴木敏夫プロデューサーと一緒に同町を訪れ、農民詩人・星寛治さん(82)=同町元和田=から話を聞き台本作りに役立てる目的だったが、星さんは不在。偶然出会った当時の同組合長菊地良一さん(80)の紹介で、二宮さんと遠藤さんとの座談会が行なわれました。

二宮さんらによると、この晩、菊地さん宅での取材は約3時間に及んだといい、高畑監督は有機農業への心意気や結婚事情、都市部の住民が農作業を手伝う「援農」などについて2人に質問。「(有機農業は)勇気の出る農業、勇気の要る農業」「生き物自体が持っている生命力を引き出して、人間はそれを手助けするだけ」といったトシオのせりふなどは、この時のやりとりから生まれたとされます。

『おもひでぽろぽろ』の公開後も、高畑監督は講演会などで度々町を訪れており、公私にわたり親交を深め、お別れの会にも参列した星さんは「自然に対して強い思い入れがあり、おおらかな人だった。映画は町の農業青年に自信と勇気を与えてくれただろう」と感謝を寄せました。

追悼展はスタジオジブリの許可を得て開催され、高畑監督が星さんに贈ったセル画や背景画20点を紹介するほか、座談会の様子を収録した雑誌、色紙、高畠を訪れた際の写真など関連資料も十数点展示されます。

高畑勲監督 追悼『おもひでぽろぽろ』セル画展
日程:2018年7月19日~9月2日
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
場所;山形・浜田広介記念館
休館:月曜日・祝日の翌日(月曜日が祝日の場合は、翌日が休館)

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