庵野秀明監督の『ふしぎの海のナディア』のブルーレイボックスが、11月23日に発売されます。

『新世紀エヴァンゲリオン』の原点ともいえる不朽の名作が、オリジナル35ミリネガからのHDテレシネで甦ります。(*一部オリジナルネガが現存しない箇所に関してはSDマスタ-からのアップコン対応となります。)

完全生産限定版なので、後から入手するのは困難な商品になるかもしれません。



収録内容

全39話収録+特典映像(ナディアおまけ劇場その一~十 他)
パッケージ仕様: 貞本義行描き下ろしBOXアート/豪華BOX仕様
封入特典: 豪華ブックレット(100P予定)

 

『ふしぎの海のナディア』はジブリと関係ないと思われる方もいるかもしれませんが、この作品は、宮崎駿監督が用意していた企画が基になっています。

『未来少年コナン』のあとに、宮崎監督がNHKでのTVシリーズ用に企画を立てたものの、そのときは実現せず、後に宮さんはその企画をジブリで『天空の城ラピュタ』として作品化します。
そのままNHKに残された企画は、庵野秀明監督によって『ふしぎの海のナディア』として生まれ変わったのでした。

後に、庵野監督は『ナディア』についてこのように語っています。

 

『ラピュタ』と言われるくらいだったら、
僕は『タイムボカン』って言われたかった

――『ふしぎの海のナディア』を見たときに、すごく『ラピュタ』を感じたんですけれど。

庵野:
あれはNHKから「『ラピュタ』をやってください」って注文があったからなんですよ(笑)。NHKの注文を聞く限りでは『ラピュタ』以外の何物でもない。できるだけ排除しようとしたんですけれど、ちょっとずつ取り入れて、ずらしながら路線を変更させていこうっていう戦略でした。最初に予定されていた監督は「これじゃ『ラピュタ』ですよ」って言って、大ゲンカしてやめちゃった。その後、僕が監督に入って、やった方法論っていうのはそれなんですよ。NHKの希望を可能な限り取り入れて、徐々に崩しながらやっていく。
『ナディア』の時に三人組が出てくるんですけれど、最初、あれはおばあちゃんと子供だったんですよ。もう、もろに『ラピュタ』でしょう。そう言われるくらいだったら、僕は『タイムボカン』って言われたかった。

 
庵野監督による『ラピュタ』に対する皮肉なんかも込められている『ふしぎの海のナディア』を、いま一度ブルーレイで鑑賞してみては如何でしょうか。