本日から、ついに高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が公開されます。これまでに出ている『かぐや姫』関連のインタビュー記事をまとめてみました。高畑勲監督から、主題歌を歌った二階堂和美さん、主演の朝倉あきさんのインタビューをどうぞ。
『となりの山田くん』以来14年ぶりということで注目されていますが、製作費も51.5億円かかっているそうで、今後のジブリの行方を占う意味でも、興行収入の面も気になるところですね。



【かぐや姫とジブリの真実】ジブリ「かぐや姫の物語」の深謀遠慮 製作期間&総制作費を打ち出したワケ

「最初、高畑さんは少数精鋭でこの作品をやる予定だったんです。でも、それでは完成までに20年くらいかかり、高畑さんは90歳を超えてしまう。これではいかんと、いつものように大人数でやる体制を整え、2年ほどの実作業で完成に至ったわけですが、人が増えるともちろん人件費が増え、公開延期で人件費プラス。正直、(延期で)3カ月増えるだけでも大変だった。しょうがない事態とはいえ、本音は、関わらないでほしいよね」
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彼女はなぜ地球に 一枚の絵が動き出す 高畑監督14年ぶり長編「かぐや姫の物語」

映画には「かぐや姫」には登場しない人物も描かれている。「捨丸(すてまる)」という男の子はその一人。かぐや姫と捨丸が食べ物を分かち合う場面など、高畑監督がかつて演出した「アルプスの少女ハイジ」のハイジとペーターを想起させるシーンがたくさんある。「見る人が映画と自分の体験を重ね合わせながら反芻(はんすう)してくれれば、こんなうれしいことはありません」
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「かぐや姫の物語」…スケッチ風表現、高畑勲監督に聞く

ざーっと引いた線の勢い、力は、3D映像の緻密さ、立体感がもたらす“リアル”とは異なる“実感”をもたらすというのが持論だ。「子供の絵を見ても、下手くそでも嫌な感じがしないですむ。むしろ、見てやろうという気がする。何を描こうとしたんだろうと、見る側が一生懸命探るんです。そういう絵で映画を作りたいというのはずっとありました」
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かぐや姫の心に迫る 高畑監督 14年ぶり新作

「今そこにあるものを、鉛筆でとらえたように連続して描くことで、見る人に『絵の裏側にある本物を想像する』能動的な気持ちを引き出せると考えた。緻密に描いた絵や最近流行の3DCGは、本物であることを懸命に主張しているが、逆に作りモノめいて見えてしまう」「田辺修(人物造形・作画設計)、男鹿和雄(美術)というアニメ界の頂点に立つ二人の才能と、それを支えるスタッフの地道な頑張りにより、満足のいく表現が実現できた」
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「生きる」問う14年ぶり監督作 岡山出身の高畑監督「かぐや姫の物語」

色彩豊かな地球だが、さまざまな辛苦も存在する。色もなければ悩みもない清浄無垢な月世界では、その地に憧れることも許されないのだ。

結局、姫は地球での生を全うできないまま月へ帰ることになった。彼女が憧れたこの地に生まれた私たちは、悔いなく生きているだろうか。78歳の名匠は言う。「自分も含めて問われている。要するに『生きろ』ということです」
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二階堂和美インタビュー『かぐや姫の物語』から生まれたもの

高畑監督は普段ほとんどクラシックしか聴かないらしいんですけど、77歳にして私の音楽を知ってくださったこと自体、相当に敏感なアンテナをお持ちなんだなって、そこが一番すごいなと思いましたね。それで数週間後に実際にお会いして、正式なオファーをいただいたんです。最初は監督が「にじみ」について話してくださって、緊張しながら受け答えしていたんですけど、そこで語り合ううちにお互いの問題意識が共有できたんです。例えば「やけくそとか、泣き笑いが好き」とか「完全に新しく作るんじゃなくて、どこかで根っこからくっついている何かを持ってこないと伝わらないんじゃないか」とか、もう「ですよね!」ってことばっかりで楽しくなっちゃって。そういうお話をしたあとに映画について「実はこういう映画を作っています」とゼロからご説明いただきました。そして「おそらくは映画を観終わった方がやりきれない気持ちになる。それを慰める歌が欲しい」と言われて、それはもう、私にうってつけの仕事だなと確信が持てたので「ぜひやらせてください」と答えたんです。
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朝倉あきインタビュー「高畑勲が求めた“かぐや姫”を体現」

――オーディションを受けた時の様子はいかがでしたか?

もともと高畑監督の作品が大好きで、「おもひでぽろぽろ」などを繰り返し何回も観ていたので「絶対にやりたい!」と思って挑戦しましたが、自分が思っていた様にはできませんでした。どうしても、自分の声の存在感は、かつてのジブリのヒロインたちとは程遠いような気がして……。いただいた台本から、ではまずこの台詞をと指示され、一言目を口にした瞬間に「あっダメだ」って思いましたね(笑)。セリフを言い終えたらすぐに「ありがとうございました」とあっさり締められた時に「やっぱり、何も引っかからなかったんだな」と。自分の思いも、何もかも届いてない……と思うと、もう何も分からなくなってしまって、泣きながら帰ったんです。マネージャーさんが、ずっと「どうした?」とずっと声をかけてくれたんですけど、振り返らず歩いて(笑)。
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【HMVインタビュー】 二階堂和美 『ジブリと私とかぐや姫』

――これまで二階堂さんの独創性の高い音楽は、一部の音楽ファンに愛されてきましたが、今回ジブリ作品に楽曲が起用される事で、多くの人に聴かれる事になります。その事に関してどのように感じていますか?

独創性があるとは全然思っていないんですが・・・。広く聴いていただけるものを作りたいと思ってやってきたので、より多くの方の耳に届くのは嬉しいです。それがちゃんと心にも届くものであったらよいな、と思っています。特に今回の「いのちの記憶」は『にじみ』をさらに抽出、精製した一曲ができたような気がしていて、監督に、映画に、「この曲を作らせてもらった」という思いが強いので、客観的に自信を持って送り出せます。私が広く知られるんじゃなくて、この曲が一人歩きしてくれたら一番いいなと思っています。
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「この世はうまくいかないものなんだ」二階堂和美が『かぐや姫の物語』主題歌に込めた思いとは

二階堂:
この作品に関してだけでなく、世の中のいろんな問題に関する意識みたいなものも共有できて。たとえば、無闇に”頑張れ”という曲が多すぎる、とか。そうじゃなくて、この世はうまくいかないものなんだ、みたいな感覚。そこでどうすればいいのか。なにをテーマにするか、というようなところで、すごく共感するものがたくさんあったんです。ものを作るうえでの方向性みたいなものが共有できたんですね。
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作品情報

「かぐや姫の物語」(2013年11月23日公開)
原案・脚本・監督/高畑勲
原作/「竹取物語」
脚本/坂口理子
製作/氏家齊一郎
プロデューサー/西村義明
音楽/久石譲
主題歌/「いのちの記憶」二階堂和美
配給/東宝 
製作/スタジオジブリ・日本テレビ・電通・博報堂DYMP・ディズニー・三菱商事・東宝・KDDI

かぐや姫は数ある星の中から、なぜ地球を選んだのか。この地で何を思い、なぜ月へ去ることになったのか。彼女が犯した罪と罰とは何だったのか。

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