「美術手帖」2月号にて、「アニメーションの創造力」と題して2010年代のアニメーションを総特集が組まれています。
およそ100年の歴史を持つ日本のアニメーション史のなかで、2010年代をひとつの転換期と捕え、商業アニメからインディペンデント作品まで、国内外で活躍するつくり手たちへの数多くのインタビューをとおして、2010年代のアニメーション史の見取り図を描きます。
巻頭は、現在公開されている『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の片渕須直監督。新作に込めた思いや、アニメーション観について語ります。
さらに特集の監修を務める土居伸彰、高瀬康司の両氏が加わる座談会「2010年代、日本アニメから眺める世界のアニメーション」では、高畑勲、新海誠、湯浅政明らによる長編映画作品から商業アニメ、さらに海外作家まで、この10年を代表する作品を取り上げながら、総括的にふり返ります。
美術手帖 2020年2月号
アニメーションの創造力
2010年代のアニメ史における革新とは何か?
PART1
10年代の表現はどう変化したか
片渕須直 スペシャルインタビュー
土居伸彰×高瀬康司×石岡良治
2010年代、日本アニメから眺める世界のアニメーションとは
ジェレミー・クラパン/ドン・ハーツフェルト/たつき
PART2
革新を支える制作技術
磯光雄×山下清悟
アニメーション表現を切り開く技法
『Fate/Grand Order』配信4周年記念映像にみる表現の最前線
榎戸駿/坂詰嵩仁/脇顯太朗/川上雄介
論考:とある世界の動態を浮かび上がらせる立体的なイメージ
土居伸彰=文
PART3
拡張・越境する次世代クリエイター
AC部/久野遥子×冠木佐和子/岩井澤健治/ミヒャエル・フライ/ギンツ・ジルバロディス
岩井俊二インタビュー
実写と「絵」としてのアニメの関係
梅沢和木インタビュー
アニメのキャラクターを作品化する
PART4
環境と構造
布川ゆうじ×柳川あかり
社会現象化する女性向けアニメーションの市場戦略
海外事例から考えるアニメーションの産業構造
エマニュエル=アラン・レナール/ゲルベン・シェルメル
トーマス・ラマール インタビュー
『アニメ・エコロジー』からみる日本メディア論
「美術手帖」2020年2月号 発売日:2020年1月7日 価格:1760円(税込) |