『ルパン三世カリオストロの城』MX4D

1月20日から公開されている、宮崎駿監督の『ルパン三世 カリオストロの城』MX4D版を体感しに行ってきました。
MX4D自体が初体験だったんですけども、映画を「観てきた」というよりも、「体感してきた」と言うほうが近いんですね、やっぱり。映像に合わせて、座席が前後左右に動いて、首元から空気や水しぶきが吹きつけてきたりと、アトラクションさながらなのでした。



まず、冒頭のルパンと次元が紐にぶら下がってカジノから逃げ出すシーン。
ここで、さっそく座席が傾いて、こんな小さな動きも反映させてるんだ、と感心していたら、すぐさまルパンと次元が車に乗り込んで、ブルルンとエンジン点火。すると、座席もブルブル振動して、一緒に車に乗っているような感覚に。一瞬にして、映画に引きずり込まれます。そして、追手のヘタった車のシーンでは、ちゃんとタイヤが外れたような振動が再現されていて、ガクンガクン。揺れる揺れる。食後すぐに行ったら、お腹がグルングルンするので要注意です。

ぶんぶん走るルパンのフィアット。
偽札と気づいて、サンルーフから札束をぶん投げるシーンでは、首元から突風がブンブンきます。おぉ、これは想像していたよりも凄いかも、と思っていると、オープニングになって一段落。カメラワークに合わせて、シートもゆっくり動くという、不思議体験が幕を開けました。

カリオストロ公国に入国し、ゆるやかに走るルパンのフィアット。
すると、左の後輪がパンク。だけど、なぜだか、座席は右側がガクンと沈み込む。パンクしたタイヤ違う?
そうこうしていると、クラリスが突っ走ってきて、一連のカーチェイスに。このシーンは、最初の見せ場。ガンガン椅子は揺れ動き、次元の発砲と共に劇場内でもストロボが点火。ちゃんと、劇中の火花と同じような色で光っています。うーん、臨場感があって、息が詰まる。

気を失ったクラリスを助け出し、ボロボロになったシトロエンは、湖にザバーッと沈没。すると、首元から、プシューっと出てくる水しぶき。けっこう、驚きます。顔が、ちゃんと濡れるレベルで吹いてきます。

そして、なんといっても、いちばん動きが激しかったのが、暗殺部隊のカゲたちが襲い掛かってくるシーン。MX4Dの本領発揮です。
座席が揺れるだけじゃなく、背もたれからもガツンガツン叩かれているような振動が。これは、後ろの人が蹴とばしているんじゃないかと思うくらいの衝撃。ボコンボコンと、マッサージチェアのごとく。

さらに、ルパンが発光弾を叩きつけ、ストロボも点火。カゲたちが攻撃してくると、首元からエアーもブンブン吹いてくる。そして、なぜだか、水しぶきまで飛んできた。水のシーンはないのに、なんでだろう? もしかしたら、血しぶき? 否、血も出てない。小さいことは気にしちゃいけないようだ。
それから、初見の映画は、MX4Dで観ちゃいけない。激しい振動に気をとられて、画面への集中力が飛んでしまいそう。

物語の終盤。
歯車に乗って戦うルパンとカリオストロ伯爵。このシーンでは、ちゃんと遠心力を感じるようになっていて、身体が隅にもっていかれるような感覚に。城が火事になると、スクリーンの前から、実際に煙っぽい水蒸気も噴出。凝ってるなあ、と思いましたけども、スクリーンの前に煙っぽいものが残って、もやもやっと。アトラクション要素が強いなぁ、と微笑ましい。

結果的に、MX4Dをかなり楽しんできたんですけども、それと同時に、すぐに飽きてしまいそうな感じもしました。やっぱり、ジェットコースターのようで、刺激が強すぎるのかなと。たまに観るくらいが良さそうですね。「何度も観るんじゃない」という、宮崎駿監督の声が聞こえてきそう(笑)。

しかし、今回のような、限定の上映であれば、宮崎作品やジブリ作品をMX4Dで上映するのもありなのかな、と斜に構えておきましょう。
実際、『ラピュタ』や『紅の豚』がMX4Dで上映されたら行きたいですし。なにより、宮崎作品が劇場で観れるというのは、ありがたいことです。消耗品にならない程度に、上映していってもらえたら嬉しいです。

『ルパン三世カリオストロの城』MX4D

そうそう、21日(土)の段階で、数量限定のポストカードがまだ貰えました。

『ルパン三世 カリオストロの城』MX4Dは、期間限定の上映です。興味のある方は、お早めに!