スタジオジブリで『風の谷のナウシカ』から『思い出のマーニー』まで数多くの作品に携わった、アニメーターの二木真希子さんが5月13日に亡くなられたことが、アニメ制作会社トラッシュスタジオの発表で明かされました。58歳でした。
二木さんは、病気療養中だったそうです。お悔やみ申し上げます。
【訃報】スタジオジブリ作品を数々手掛けられた、アニメーター二木真希子さんは、病気療養中でしたが、5月13日夕方6時頃にご逝去されました。58歳でした。ご葬儀はご親族のみで執り行われました。謹んでお悔やみ申し上げます。
— トラッシュスタジオ (@yamitukimenbou) 2016年5月16日
二木さんの仕事ぶりは、宮崎駿監督にも感謝されています。
著書『出発点』で、このように綴っています。
二木さんのこと
二木真希子さんは、私たちのアニメーションスタッフの重要な一員です。『風の谷のナウシカ』では、酸の湖の砂洲のシーンで、傷ついたナウシカと王蟲の仔の出会いを、まるで二木さん自身がその痛みを分け合うかのように描いてくれました。
(中略)
二木さんは不思議な人で、よく傷ついた小鳥や親とはぐれたヒナを拾います。そのたびに仕事を放り出して、生かそうと努力し、多くの場合は報われぬ結果を迎えるのですが、そのときの痛みが『ナウシカ』での王蟲の仔の表現を、視覚から触覚にまでつきつめさせているようです。ナウシカの身体に触れる王蟲の仔の硬い甲皮の肌ざわりや、伝わってくる体温まで実感できる人なのでしょう。視覚だけでなく、触覚を表現しようとするのが、二木さんのアニメーションの特長だと思います。