ウェス・アンダーソン日本を舞台にした映画『犬ヶ島』の公開のため来日したウェス・アンダーソン監督が、宮崎駿監督からどのように影響を受けたのか、さらには『エヴァンゲリオン』をはじめとする日本文化への愛と、本作でどのように“ウェス・アンダーソンらしさ”を貫いたかを語りました。



ウェス監督が、宮崎監督作品を深く知ったのは、初めてのストップモーションアニメ『ファンタスティックMr.FOX』の製作中だったという。
「かなり前のことなんだけど、前回、日本に来た時、ジブリ美術館に行って、そこで全作のDVDを購入したんだ(笑)。僕が初めてのアニメをつくるまで、実は彼の映画についてそこまで知らなくて。その映画をつくっている間、宮崎監督の映画にどんどん影響を受けていく感じだった。でもその映画では、ストーリーがすでに存在している段階だったので、それほど影響は色濃くないけれど、その映画製作中に彼の作品をよく観ていたのは確かだ。そして『犬ヶ島』をつくっているときは、すでに彼の作品全てを熟知していて……何度も繰り返し観ていたからね。今作のほうが、より宮崎監督作品に影響を受けていると思う」。その後も、日本愛が止まらないウェス監督は、「高畑勲さんや、『犬ヶ島』のために特別なイラストまで描いてくれた大友さん。あと、一番大きな衝撃を受けた作品が、庵野監督の『エヴァンゲリオン』。僕に強烈なインパクトを残した。本当に大好きなんだ」と嬉しそうに語りました。