鈴木敏夫鈴木敏夫プロデューサーが、日テレの情報番組「ZIP!」に出演し、インタビューのなかで宮崎駿監督が事実上引退を撤回し、新作公開を発表した経緯について、2016年に公開された『レッドタートル ある島の物語』が、宮崎駿監督に火をつけてしまったと明かしました。



ジブリ2年ぶりの新作として公開されたマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の『レッドタートル』に鈴木さんは「宮崎駿としては、ジブリの最後の作品がオランダ人の作品。許せない!…と、そう言ったわけではないですけど、顔を見ていて分かったんです」とその心境を推し量り「そして、『鈴木さん、何を考えているんだ!』と言って怒るんです。僕が『レッドタートル ある島の物語』でとても忙しかったときに。最後にはこうも言ってきたんですよ。『鈴木さん! 鈴木さん、映画作るべきだよ』って。ぼくは作っているのに。要するに、カッコが抜けていたんです。『(おれの)映画を作るべきだよ』と言っていたんです」と解釈しています。

「ぼく、ぜんぜん気が付かなかったんです。最後が外国の人で終わるのも面白いなんて、どこかで思っていたんです。それに腹を立てていたんですよ。ほんとうに申し訳ない。だから、宮崎駿に火をつけちゃったのは、ぼくなんですよね」と引退撤回に至った経緯を説明した。

新作の絵コンテを見た鈴木さんは「色々な名監督が年を取って作っては、もう失敗だらけでしょう。その一人になってほしくなかったんですよ」と不安な気持ちがすぐに解消されたことを明かし、「それが、20分ぶん読むのになんと、4時間かかったかな。忘れないですよ。面白いんですよね」と未だに衰えぬ才能に感嘆しました。