高畑勲『かぐや姫の物語』本日、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が「金曜ロードSHOW!」で午後7時56分からテレビ初放送されることに合わせて、「MANTAN WEB」にて、高畑勲監督のインタビューが行われ、「劇場で見なかった人にこそ見てほしい」とコメントしました。



「繰り返して見たいと、たくさんの人に言われたのはこの作品が初めて」とうれしそうに話す高畑監督。だからこそテレビ放送を「公開時に『かぐや姫』の映画かと思って見なかった人に見てほしい」と話す。

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「『かぐや姫~」に限らないが、客観的に描くことを意識した。かぐや姫が本物(実物)とは思えない、描いたものと分かる。想像力のフィルターを通して(観客に)訴えている。この絵の裏側にある本物を感じてください、と。見る側も物語の“裏側”を読み取ろう、読み取ろうとして能動的になるような作品を目指した」と話す。

そして「世界の趨勢(すうせい)が立体(3D)に向かっている。追いつけ追い越せという考えもあって当然だし、否定するものではないけれど……」と前置きした上で、「作り手には平面に活路を見いだしてほしいし、皆が持っている、描いたものの裏側にある“本物”を想像する力を信頼してほしい。平面を続けていってほしい」と日本のアニメーション業界の未来を担うクリエーターたちにエールを送る。

「かぐや姫の物語」は第87回米国アカデミー賞の長編アニメーション映画部門にもノミネートされ、先月米ロサンゼルス行われた授賞式にも赴いた高畑監督。惜しくも受賞は逃したが「エンターテインメントとして築き上げる底力の大きさを感じた。大変関心しました。(現地に)行ってみないと分からないですね」と興奮気味に振り返った。次回作の構想については「あるにはあります。実現するかしないかの問題だけれど、しなかったらしょうがないし、幸運にも実現できたらうれしい。ないわけではないとだけ言っておきます」と含みを持たせた。

高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。~ジブリ第7スタジオ、933日の伝説~
アニメーション映画監督・高畑勲。その14年ぶりの新作『かぐや姫の物語』の制作現場に約2年半にわたって取材。
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