淵の森宮崎駿監督が1996年に3億円を寄付し宅地開発から守った埼玉県所沢市の「淵の森」で、全国から約260人が参加して新春の下草刈りが行われました。
淵の森は、所沢と東京都東村山市の都県境を流れる柳瀬川の両岸沿いに広がる緑地帯です。



植物に詳しい宮崎監督の奥さん、朱美さんの提案で、動植物の活動や成長が活発化する前のこの時期に「淵の森の会」が「早春の下草刈り」をインターネットなどで呼びかけ、毎年続けています。

森全体の86%は東村山市側だが、所沢に住んで今年で45年になる宮崎さんは「保全活動は近所の人が自然をどう思うかで決まる。今の自分にとって森は生活の一部。使命感などと、あまり深刻に考えない。会議などはせず、その時の流れで自分たちの手で行うのが大事」と話し、参加者と一緒に草刈を行いました。刈り取った下草は一切、保全エリアから持ち出さないなど、独特のポリシーで自然を保護していくという。

淵の森には、自生するコナラやクヌギなどの雑木に加え、「植林して自然再生を」と全国から寄せられたセンダンやモミジなども生い茂っています。