吉祥寺に1985年に開店した「茶房 武蔵野文庫」という喫茶店があります。
早稲田大学の正門の側にあった「早稲田文庫」という喫茶店が1984年に閉店し、そこで働いていた方がオーナーとなって引き継ぐかたちで「武蔵野文庫」をオープンさせたのだそうです。
ところで、吉祥寺で1985年といったら、何かとピンときませんか?
そう、スタジオジブリと同じなんです。
スタジオジブリは1985年に設立され、当初はまだ自社ビルを持っていませんので、吉祥寺井野ビルの2階に入居していました。
そして、「茶房 武蔵野文庫」はというと、スタジオジブリの真下の1階にオープンしていたわけです。
そんな事情もあって、宮崎駿監督は毎日のように、この武蔵野文庫に来ていたといいます。
諸説ありますが、カレーライスとアイスミルクを好んでよく食べていたとか、サンドウィッチとホットミルクを毎日食べていたと言われています。
まあ、しょっちゅう来ていたそうなので、両方食べていたのでしょう。
いずれにしても、牛乳は必ず注文していたようです。
そんなわけで、宮崎駿監督と同じものを食べるため、私もカレーライスとアイスミルクをオーダーしました。
カレーは、お店の一押しメニューでもありますし、やはり抑えておかねばなりません。
うまし糧!
見てください、この豪快に入ったジャガイモとチキンの塊りを。
味のほうも、スパイスが効いていて、ほろ苦い風味が口の中に広がります。
ふむふむ。この味を宮崎監督は気に入っていたのか。
と思いを巡らせながら食べるカレーは格別です。
『天空の城ラピュタ』や『魔女の宅急便』の構想を練りながら、このカレーを食べていたわけですね。
アイスミルクのほうはというと、ただ冷えているだけじゃなくて、なんと氷入りでした。
マ、マジー!? と心の中で叫んでしまうほど、豪快に氷が入っています。マクドナルドのコーラのごとくです。
宮崎監督って、牛乳が好きでしたっけ?
ドキュメンタリーなんかでも、飲んでいるところは見たことないのですが……。
店内には古美術品や古書なども並んでいます。
店名も「武蔵野文庫」というだけあって、文学のかほりが漂っております。
訪問したのは昼過ぎのおやつタイムでしたけど、カウンター席にお一人様で来ている方が多かったです。
しっとりと文学に浸りたい方や、若かりし宮崎駿監督に想いを馳せたい方は訪れてみては如何でしょうか。
茶房 武蔵野文庫
場所:武蔵野市吉祥寺本町2-13-4
電話:0422-22-9107
時間:9:30~22:00
休み:月曜