三鷹の森ジブリ美術館で、先日開幕したばかりの新企画展示「食べるを描く。」を、さっそく見に行ってきました。
ジブリ作品に登場する料理といえば、“ジブリ飯”と呼ばれるほど印象的なものが多くあります。その魅力について、紹介するのが本企画展です。
入口には、レストランのメニュー風のジブリ飯が展示されていて、思わず食事のシーンが浮かんできます。こう言っちゃ何ですけど、これが思ったよりも楽しめます。
千尋のお父さんが食べていた料理だとか、キキが必死に運んだニシンのパイだったり、アシタカが持っていた雅な椀はこれなのかとか(笑)。ジブリファンだったら、このエリアだけで充分時間が経過していくでしょう。
展示パネルには、絵コンテや原画などに解説文が加えられていて、アニメーション技術によって料理を魅力的に見せるための工夫がうかがえます。
宮崎駿監督いわく、ひとつの料理に使う色は3色まで。2色では味気なくなってしまうし、かといって多ければ良いというものでもない。料理の色、影の色、ハイライトで3色。長年の経験で、そこに行きついたのだとか。
第2展示室では、『となりのトトロ』の食卓や台所が実物大で再現されています。ここには、靴を脱いであがることもできます。壁には、愛知の「サツキとメイの家」にもあった、メイちゃんが描いたと思われるカレンダーが掛けられていました。
奥に進むと、『天空の城ラピュタ』に登場したタイガーモス号の厨房があります。
映画では、もっと広かったですけど、展示のほうはめちゃくちゃ狭かったです。シータは入れますけど、屈強なドーラの息子たちは、入りきらないでしょう、きっと。
それにしても、戸棚に入ってる小物類などは、ほんとうにそこで生活しているかのように、ちゃんと収納されています。空っぽということがありません。ジブリ関連の展示は、ディテールを疎かにしませんね。
展示最後のエリアには、宮崎駿監督がJALの機関誌「ウィンズ 1994年6月号」に描いた漫画「空中でお食事」が、拡大パネルになって展示されています。今では、バックナンバーもなかなか手に入らないと思うので、この機会に同展のパンフレットに収録してもらえる良いんですけどね。如何ですか? ジブリさん!
三鷹の森ジブリ美術館
企画展示「食べるを描く。」
期間:2017年5月27日(土)~2018年5月(予定)