アーヤと魔女

宮崎吾朗監督作品の『アーヤと魔女』が金曜ロードショーで放送されます。本作は、2020年12月と2021年12月にHNKで放送されておりますが、日本テレビで放送されるのは今回が初となります。
ということで、例によって例のごとく、テレビ放送に合わせまして『アーヤと魔女』の豆知識を集めてみました。



シトロエン2CV

冒頭に登場する、アーヤの母を追いかけてくる車はシトロエン2CVです。宮﨑駿監督が長年愛用していた車種と同じです。『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリスも乗っていました。
ちなみに、作中では描かれませんでしたが、追ってくるシトロエンはザリガニのように変形する設定があります。

タイトルロゴはラクガキ

『アーヤと魔女』のタイトルロゴを描いたのは、鈴木敏夫プロデューサーです。
ラクガキをロゴにしたらどうなるか、試してみたかったといいます。

舞台は1990年代初頭のイギリス

『アーヤと魔女』の舞台は、まだ携帯電話もネットもない1990年代初頭のイギリスです。
美術スタッフがイギリスでロケハンを行い、美術の参考にされました。

アーヤの名前は日本オリジナル

「アヤツル」という名前は、「操る」を由来にした日本版オリジナルの名前です。
英語版では「Earwig(ハサミムシ)」という名前です。ハサミムシには、入れ知恵をするという言い伝えがあり、日本語版でも同じように人を操る子どもになることを示すため、この名前になりました。
本作で「Earwig」は、バンドの名前で使用されています。

ストップモーションが参考にされている

『アーヤと魔女』の3DCGはリアリティを追求したものではなく、人形を使用したストップモーションアニメーションを意識して制作されています。
映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が参考にされています。

デーモン

デーモンは、原作では姿の見えない存在でしたが、本作ではタマゴ形のかわいいキャラクターになっています。
キャラクターデザインは、タスマニアンデビルや、ヒエロニムス・ボッシュの絵画に登場する鳥のお化けなどが参考にされました。

3Dスキャンで作られた料理

本作に登場する料理は、実際に作ったものを3Dスキャンして3Dモデルを作成しています。
さらに、手描きで修正を加えてクオリティをアップさせたそうです。

原作小説は未完

『アーヤと魔女』は、どこか中途半端な終わり方という印象がありますが、これは原作小説を尊重したものです。
本作は、原作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズさんが書き途中のまま仕舞っていた作品で、物語を完結させる前に亡くなってしまったため、そのまま出版されました。