宮崎駿監督が、長編アニメーション制作の準備に入ったことが報じられ、ジブリファンの間で騒がしくなっております。
ことの発端は、アメリカで行なわれたアカデミー賞のプレイベント「オスカーウィーク2017:アニメイテッド・フィーチャーズ」で鈴木さんが、「長編製作中」と語ったことが原因です。
今回、鈴木さんが語る以前より、昨年末に放送されたNHKのドキュメンタリー「終わらない人 宮崎駿」にて、長編準備に取りかかる宮崎監督の姿は映し出されておりました。
放送の中では、長編製作については濁した状態で放送されていましたが、今回の鈴木さんの発言により、製作について動き出していることが公式に明かされた形となります。
「オスカーウィーク2017」にて語られた、鈴木さんの発言を一部文字に起しました。
今も一所懸命、東京で作っています
鈴木:
宮崎が引退宣言をして、3年半ですかね。ぼくは、記者を前に記者発表をやったんです。宮崎駿がいて、そのとなりにぼくがいたんですけど。2時間の引退記者会見。ぼくは宮崎の横にいて、すごい嬉しかったんですよね。「これからは、ぼくも自分の人生を生きよう」と。
「もう一度、現役に復帰したい」って言いだすのに、1年を要さなかったですね。実はですね、この『レッドタートル』と関係あるんですよ。どういうことかと言うと、『レッドタートル』をぼくがやっていることを、彼は知ってましたから。そのラッシュを見たり、いろんなことをやってるじゃないですか。彼が、気にして気にして。
もうひとつ言うと、ジブリで自分以外の人が作品をつくるのが、やっぱり嫌だったんでしょうね。
余計なことばっかり言ってますけれど、最後、簡単に言います。忘れもしません、去年の7月1日ですね。彼が、ぼくのところに、ある企画書を持ってきました。長編映画です。で、彼が言いだしたのが、「20分のストーリーボードを描くから、鈴木さん、これが面白いかどうか判断してくれ」と、そう言ってきました。
去年の暮れ、ぼくはそれを読みました。ぼく、ものすごく悩みました。内容は、すごく面白かったんです。面白かったけれど、ここでぼくが面白いと言えば、ぼくの老後がなくなってしまうんですよ。心を鬼にして、ぼくは言いました、「面白い」と。本人に向かって言いました。今も一所懸命、東京で作っています。