スタジオジブリのオフィス「草屋」三鷹の森ジブリ美術館にほど近い場所に、屋根が草木に覆われた不思議な一戸建てがあります。
外壁には、「草」という立体文字が施され、独特な雰囲気をかもし出しています。いったい、この建物はなんなのか、と気になった方もいるんじゃないでしょうか。



スタジオジブリのオフィス「草屋」

この不思議な建物は、「草屋」といって、スタジオジブリの各部署やジブリ美術館関係の事務所が入ったオフィスとなっています。
昔は、宮崎駿監督の個人会社「二馬力」も入っていたようですが、いまはもう解散したためありません。

スタジオジブリのオフィス「草屋」

現在は、ジブリ美術館の商品を企画する「株式会社マンマユート団」や「スタジオジブリイベント事業室」、「徳間記念アニメーション文化財団」などが入居しております。

スタジオジブリのオフィス「草屋」

屋根一面で育成されている植物は、在来種にこだわっていて、福島県の休耕田で育ってられた野芝が植えられているのだとか。

設計したのは、建築家の山田達也さん。スタジオジブリの、第2スタジオ・第3スタジオ・第5スタジオの設計から、宮崎駿監督のアトリエ「豚屋」や、「サツキとメイの家」などを手がけています。

スタジオジブリのオフィス「草屋」

当初は、この「草屋」建設にあたり、宮崎監督の注文に難色を示したそうですが、排水や耐久性の問題など数々の工夫を凝らし、建物を作り上げました。

スタジオジブリのオフィス「草屋」

軽量土壌の中には給水用のパイプも入っていて、下に置かれたポンプから時間になると水が流れる仕組みになっているそうです。ドリップ式のホースから、ゆっくり水分が供給されて、雨が降らないときでも草の生育を助けます。

武蔵野市の広報誌で、「ナイスな建物1位」に選ばれたこともあるのだそうです。ちなみに、ここは観光スポットではないので、外観を見るときは静かにしていましょう。