手嶌葵宮崎吾朗監督が手掛けるテレビアニメーションシリーズ『山賊の娘ローニャ』のオープニングテーマ「春のさけび」を歌う手嶌葵さんが、楽曲や作品に対する思い、吾朗監督との関係、さらには今だから言える裏話を語りました。



手嶌といえば、バラードのイメージが定着しつつあるが、今回の楽曲はかなりのアップテンポ。これについて手嶌は「ローニャが走り回る感じが出ていて、歌詞もかわいかった。ただ、速いテンポに合わせて日本語をしっかり伝えるのがとても難しかった」と吐露。それでも「子供たちが一緒に歌ってくれたらうれしいな、という思いがあったので頑張りました」と目を輝かせる。

そんな吾朗監督作品と手嶌は、なぜここまで相性がいいのだろう。「吾朗さんが持っている暗い部分とわたしの暗い部分、合致するところが多いんですよね。あとは、二人ともすごい人見知りで、言いたいことを言えず、モジモジしているところが似ているかも(笑)。歌入れも『これでいいですか?』と聞くと、『いいよー』というだけで、今までNGを出したことがほとんどない」というから驚きだ。

ところが、『ゲド戦記』で声優としてテルー役に挑戦した時だけは例外だったという。「素人だったわたしに、吾朗さんはとても熱心に演技指導してくださったのですが……首を絞められ苦しむシーンがうまくいかず、最終的に吾朗さんが実際にわたしの首を絞めて、思わず『ウウッ!』と発したその声が使われた、ということがあって。まさかジブリで首を絞められるとは思わなかったのでびっくり。それが吾朗さんとの一番の思い出かな」と懐かしそうに振り返った。