バンダイナムコエンターテインメントは、『太鼓の達人』15周年を記念した“太鼓の達人 ドドンと15周年!発表会”を、都内のバンダイナムコ本社で発表。今回の15周年記念に際し、スタジオジブリが記念ショートアニメーションを担当したことが明かされました。
発表会に登壇した鈴木敏夫プロデューサーは、今回の仕事を受けた経緯について、「ジブリの中に、最近土地と家を買ってお金が欲しいなあって奴がいたもんですから……」と冗談混じりに語りました。
鈴木さんは、今回の企画を仕掛けた鵜之澤伸さんとは、徳間書店時代から35年来の付き合いだそうで、「昔、ピピン(過去にバンダイとアップルが共同開発したゲーム機)をタダでもらったことがあって、そのお返しをしなきゃと思っていた」と明かしました。また、ジブリとしては珍しく、ゲームの仕事を引き受けたことについて「僕みたいに長いことやってくるとどういう風に仕事をやるかというと、人との関係。こういう言葉があると思うんですよ、『腐れ縁』。縁があるかどうかなんです」と語りました。
今回のコラボの前には、『太鼓の達人』に『となりのトトロ』の楽曲を収録する際にも、鵜之澤伸さんが鈴木さんに掛け合って実現に至ったといいます。
アニメにもある“太鼓の達人”の筆文字は、鈴木さんの直筆。この文字に込められた思いを聞かれると「とくに思いはないです(笑)」と答ながらも、「バンダイナムコエンターテインメントさんに用意していただいた音に合わせてアニメーションを作ったんですけど、太鼓の音には勢いがありますよね。なので“太鼓の達人”という字を書くときにも、ある種の強さ、激しさ、そういうものを表現したらどうかなと思って、書かせていただきました」と語りました。
また、鵜之澤伸さんは「ジブリはゲーム嫌いで有名で、門前払いされる」と語るも、鈴木さんによるとそれは違うとのことで、「正確に言うと、あんまりよくわかってないんですよ。そっちが大きいです。僕と宮崎駿は将棋なんぞはやるんですけど、デジタルゲームは何がおもしろいのかがさっぱりわからない。それが原因なんですよね」と打ち明けました。
今回制作されたショートアニメは、アーケード版や家庭用ゲーム、スマホアプリなど、ゲーム内に順次登場予定。スタジオジブリが担当した記念ショートアニメは、今後テレビCMなどで放送予定となっています。
太鼓の達人15周年記念ショートアニメーション
製作スタッフ
プロデューサー:鈴木敏夫
構成・作画:近藤勝也
制作:スタジオジブリ