ドワンゴが、2016年3月にオープンソースソフトウェアとして公開した、2Dアニメーション制作ソフト「OpenToonz」が、2017年7月8日に公開されたスタジオポノックの第一回作品・米林宏昌監督の『メアリと魔女の花』において、制作の一部に使用されたことが発表されました。
OpenToonzは、イタリアのDigitalVideo社が開発した「Toonz」をドワンゴが買取り、誰もが無償で利用できるよう公開されたオープンソースソフトウェア。OpenToonzには、長年Toonzを利用してきたスタジオジブリがカスタマイズした機能に加え、ドワンゴの人工知能技術を使ったエフェクトや、誰もがエフェクトを追加できるプラグイン機能が搭載されています。
OpenToonzが使用された工程
・色彩設計工程において、キャラクターの色がカット毎の背景に合うように調整する作業の一部で使用された。「OpenToonz」の、キャラクターの色を柔軟に管理できる「パレット」機能と、背景・キャラクターを重ねた状態で即座にプレビューできる点が活用された。
・作品内に登場する「魔法のシャボン玉」の表現のため、シャボン玉の虹色パターンの特殊効果素材を生成するエフェクトが新たに開発され、撮影工程の中で使用された。
・紙に描かれた動画をスキャンする工程の一部で、「OpenToonz」と同時に公開されたスキャンツール「GTS」が使用された。
- 「OpenToonz」公式サイト
- 米林宏昌監督の最新作「メアリと魔女の花」の一部に「OpenToonz」を使用
- アニメーション制作ソフト「OpenToonz」が初めて映画制作に導入 - 米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』の一部に使用