『思い出のマーニー』の合同会見が、大阪市内で行われました。ヒロインの杏奈役を務めた高月彩良さん、主題歌「Fine On The Outside」を歌ったプリシラ・アーンさんに、米林宏昌監督、プロデューサーの西村義明さんが出席。米林監督は、同作での“脱宮崎”を強調しました。
今作は、宮崎駿監督と高畑勲監督の両巨頭が関わらない初の長編映画としても注目されている。米林監督と西村義明プロデューサーによると、当初は宮崎監督が「こんな絵はどうだろう」などと言いながら、頻繁にスタジオに来ていたという。
そこで「宮崎監督の話を聞く会」(米林監督)を設けた。宮崎監督はその場で「この物語の舞台は瀬戸内です。和洋折衷のお屋敷があって」などと説明しながら、ホワイトボードに絵を描いて示した。米林監督は「その絵がすごく『崖の上のポニョ』みたいな世界観で、イメージと違っていた」と違和感を抱いたという。
すでに舞台は北海道と決めていた。皆で話し合った結果、「このまま北海道で行こうよ」と宮崎監督の意図を“無視”する形を選択して製作を続行した。
米林監督は「なので、宮崎さんの言うことを聞かずにつくりました」と笑いながら明かした。「宮崎さんがどう思うか。スタジオジブリがこれからどうあらねばならないか。そういうところは意識せずにつくりました」と説明した。