庵野秀明監督に続いて、『風立ちぬ』のキャストが追加発表されました。
ヒロインの里見菜穂子役は、瀧本美織さん。そのほかに、西島秀俊さん、西村雅彦さん、竹下景子さん、大竹しのぶさん、野村萬斎さん、志田未来さんなどが発表されています。



「風立ちぬ」の原作は、模型雑誌「モデルグラフィックス」誌上で、宮崎駿が連載していた漫画。1920年台の日本を舞台に、航空技術者・堀越二郎の半生を描いている。瀧本は、薄幸のヒロイン・菜穂子を演じる。公式サイト上のコメントで、瀧本は、「みんなが慣れ親しんでいるジブリ作品に関われて光栄ですし、頑張りたいと思いました」と意気込みを語るとともに、「皆が生き生きと“今を生きている”作品」と、本作の感想を寄せた。また、「菜穂子が幸せをかみしめる2人の愛の時間は必見です」と見どころを語っている。

瀧本の起用には、新作「かぐや姫の物語」を製作中の高畑勲監督の推薦があったという。鈴木氏は、「宮崎はこの世には存在しないような人の声を求めているところがある。ただ、先輩である高畑さんの意見はたいがい受け入れちゃうんですよ。『瀧本さんがいいと思う、演技が素晴らしい』と言われたのでオーディションに来てもらいましたけれど、その時点で決まっていたんです」と説明する。

ビックリした面持ちの瀧本は、「初耳です! とにかく自然体のなかで収録していただけたので、すごくやりやすかったです」とニッコリ。鈴木氏の「何で芝居が上手なの?」という質問には、「うまくなんかないです。お芝居、よくわかりません」とはにかんだ。それでも、鈴木氏から「宮さんはただのおじいちゃんだったでしょう?」と話を振られると、「はい、すごく元気なおじいちゃまでした!」と答え、場内の爆笑を誘っていた。

主人公・堀越二郎の声を担当する庵野秀明監督とのコンビネーションも抜群だったようで、ふたりのキスシーンもあるという。瀧本は、「隣に庵野さんがいらして、宮崎先生もいらっしゃる。どっちのおっしゃることを聞いたらいいんだろう? と思うこともありました」とアフレコを振り返っていた。