「第71回カンヌ国際映画祭」で監督週間に出品された『未来のミライ』の公式上映のため、フランスに渡った細田守監督が取材に応じ、高畑勲監督の訃報について触れました。
細田監督は、少年時代に高畑監督が手がけた『赤毛のアン』などを見て育ち、大きな影響を受けたといいます。
石川・金沢美術工芸大を卒業後には、スタジオジブリの入社試験を受けたことでも有名です。
高畑監督からは、よく叱咤激励されたとなつかしみ、「今回の作品も見てもらえると思っていた。喪失感がありますね」と寂しさをにじませ、「アニメで家族とか身近なものを丹念に描き出す。これは高畑さんがやり始めたこと」。高畑監督の影響は、自身の作風にも表れており、『未来のミライ』では、どこにでもいそうな家族を舞台に、親子の在り方を問うています。
「高畑監督は尊敬する先輩であり、ライバル」と寂しそうに細田監督は語り「後継者というとおこがましいけれど、バトンを受け継がなくては」と高畑監督の高い意志を継承していく覚悟をにじませました。