スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』や押井守監督の『イノセンス』などの音響監督を務めた、若林和弘さんがデジタルハリウッド大学で公開講座を開催しました。
若林さんは、自身が音響を務めた『千と千尋の神隠し』や『イノセンス』などを例に上げながら、音響にまつわる製作秘話を熱く語った。
音響監督の仕事は、抽象的な注文をどれだけ具現化できるかだといいます。『千と千尋の神隠し』については、ススワタリの足音を虫っぽくすると違和感があるので、人の声で音付けすることを提案すると、宮崎駿監督からは「人間っぽすぎる」とダメ出しをされたのだとか。ジブリは有りものの音を嫌い、新しい音を要求するというハードルの高さもあるといいます。
押井守監督作品については、『イノセンス』のときに、あるワンシーンを「スカイウォーカー・サウンド」に自由に作ってもらい、音でシーンのイメージに影響を与える試みを、押井さんは一発で気に入ってくれたそうです。