公開から50余年の時を経て発売された、「パンダコパンダ ファンブック」を買ってきました。
本作は高畑勲・宮﨑駿コンビによって制作された中編アニメーション作品で、高畑さんが演出、宮﨑さんが原案・脚本・場面設定を担当しました。
1972年に『パンダコパンダ』が、1973年に続編の『パンダコパンダ 雨ふりサーカス』が公開されました。
公開から半世紀以上の時が流れて、この2025年にファンブックが発売されました。
なんと、驚くべきことにA4判というビッグサイズで登場です。
告知を見たときは、なぜか勝手に単行本サイズで登場するのだろうと思っていたので、これは嬉しいサプライズでした。
ジブリ作品のガイドブックでお馴染みのロマンアルバムと同じサイズでございます。
そして、内容のほうはというと、こちらもロマンアルバムでお馴染みとなった、場面カットをたっぷり用いたストーリーダイジェストと掲載されています。
さらに、宮﨑さんが描いたイメージボードやレイアウト集、大塚康生さんと小田部羊一さんが描いたキャラクター設定資料なども豊富です。レイアウトは原版が存在しないのか、白黒コピーのものが多いですが、これは年代を考えたら仕方がないでしょうか。
公開当時のポスターやロビーカード、過去に発売されたグッズ類から、現在発売されているグッズの紹介も並びます。
読み物も豊富で、高畑勲(演出)、宮﨑駿(原案・脚本・場面設定)、大塚康生(作画監督)、小田部羊一(作画監督)といった、メインスタッフによる寄稿文も再録されています。
音楽を担当した佐藤允彦さんのインタビューもありますし、なんと本作の企画書まで掲載されています。
制作スケジュールも収録されているのですが、驚くべき早さで作られています。『ルパン三世 カリオストロの城』も制作スケジュールが短かったことで有名ですが、それ以上のスピードで作られています。
巻末には、アンソロジーイラストとして、著名なアニメーターやイラストレーターによる『パンダコパンダ』の描き下ろしイラストが掲載されています。
個人的に必見なのは、井上俊之さんのイラストでしょうか。小説『クマのプーさん』の挿絵をインスパイアした、『パンダコパンダ』のイラストが描かれています。これは必見!
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「パンダコパンダ ファンブック」 発売日:2025年4月15日 価格:2,640円(税込) |