カンヤダ ジブリ本

最近発売されたジブリ関連本で、何度も名前がクレジットされているカンヤダさん。
まず、ジブリ本に最初に名前が登場したのは、鈴木敏夫さんが書いた小説『南の国のカンヤダ』から始まります。
カンヤダさんは、元々鈴木敏夫さんと同じマンションに住んでいたことで、エレベーターで顔を合わせるようになり、そして友達になったというタイ人の女性です。



鈴木さんは、カンヤダさんをモデルにして、ノンフィクション小説『南の国のカンヤダ』を書き下ろしました。

南の国のカンヤダ

カンヤダさんはシングルマザーで、現在はタイのパクトンチャイという町で暮らしています。
タイで育ったということもあって、カンヤダさんはジブリの洗礼を受けておらず、鈴木さんのことも最初は知らなかったようです。おそらく、そういうったところにも付き合いやすさがあったり、カンヤダさんの媚びない性格に惹かれて、鈴木さんもカンヤダさんをモデルに小説を書いたのだと思います。

ジブリ美術館ものがたり

そして、カンヤダさんとの付き合いは続き、今度はカンヤダさん自身がカメラマンとなり、『ジブリ美術館ものがたり』という写真集を発売します。これが、ジブリ美術館としては初の写真集となりました。

どこから来たのか どこへ行くのか ゴロウは?

昨年末には、『どこから来たのか どこへ行くのか ゴロウは?』と『ジブリの鈴木さんに聞いた仕事の名言。』という本が発売され、この2冊もカンヤダさんが写真を担当しています。

ジブリの鈴木さんに聞いた 仕事の名言。

ジブリパークのポスターになった写真も、カンヤダさんが撮影していますし、既にジブリ専属カメラマンというような活躍ぶりです。

カンヤダさんは、アニメーションに携わっていたわけでもありませんし、おそらく元々はジブリのことも知らなかったか、知っていたとしても名前くらいという範囲じゃないかと思います。

ジブリパーク ポスター

経験豊かな年長者が、若者をサポートして、才能を発揮させるため人生の手伝いをする。なんだか、健全なサポート関係だと感じますし、それがアニメーション・映画という分野に限らず、国籍も関係なく、ただ相性が良かったから、というところが鈴木さんらしいな、と思ったお話でした。

過去を悔やまず、未来を憂えず、「今、ここ」に生きているカンヤダさんに、今後も注目です。