スタジオジブリの絵コンテ本といえば、「絵コンテ全集」というシリーズがありますね。全作品の絵コンテが発売されている決定版です。
ところが、このシリーズが発売される以前にも、宮崎駿作品とジブリ作品の絵コンテ集は作られていました。
発売されたのは、『ルパン三世 カリオストロの城』から『おもひでぽろぽろ』までの7作品。『カリオストロ』は二葉社から単行本化され、『ナウシカ』はアニメージュ文庫で発売。そのほかの作品は、ロマンアルバム特別編集として徳間書店から単行本になっています。
絵コンテの内容は、「全集」と変わらないので特典内容を主にご紹介していきます。
ルパン三世 カリオストロの城
双葉社から刊行された『ルパン三世 カリオストロの城』の絵コンテです。
設定資料やインタビューの特典は付いていないので、絵コンテだけですが、大きい本なので見やすいです。B5サイズくらいあるんじゃないでしょうか。
風の谷のナウシカ
『風の谷のナウシカ』は、アニメージュ文庫から発売されています。まだ絶版になっていないので、現在でも新品を購入することができます。
「A・Bパート」と「C・Dパート」の2冊に分かれています。
1巻の巻末には、「アニメーション画面処理について」と題して、セルアニメーションにおける画面処理のハウツーが漫画形式で掲載されています。宮崎駿監督がテレコム時代に、新人育成用に描いたものだそうです。
2巻の巻末には、押井守さんによるあとがき「前略 宮崎駿様」が掲載されています。
天空の城ラピュタ
本書には、特典として宮崎駿監督によるあとがき「若き演出家との対話」と、佐藤順一さんによる解説「絵コンテを読んで ふたつのいい嘘」が掲載。イメージボードや設定資料も、小ボリュームながら載っています。
となりのトトロ
特典資料には、『となりのトトロ』の準備稿と宮崎駿監督のインタビューが掲載されています。
帯には、宮崎駿監督の先輩アニメーター・森康二さんの一言があって熱いです。
火垂るの墓
本書は、インタビューやあとがき等の特典はありませんけども、故・近藤喜文さんが描いたキャラクター設計図が、33ページにわたり掲載されています。
魔女の宅急便
本書は、「付録 プレスシートから」と題し、宮崎駿監督と制作を務めた原徹さんのインタビューが掲載されています。
おもひでぽろぽろ
本書の特典は、高畑勲監督が書いた演出ノートが掲載。高畑監督が原作をどのように読み解き、アニメーション化を考えていったのか記されています。さらに、本作で場面設計・絵コンテを担当した百瀬義行さんとの対談もあります。
未来少年コナン 第1話「のこされ島」
『未来少年コナン』の絵コンテは、1冊も発売されていません。
けれど、アニメージュ1981年10月号の付録に、第一話「のこされ島」の絵コンテが付いています。全164ページの小冊子です。
未来少年コナン 最終話「大団円」
こちらも、絵コンテとして発売されたものではなく、『未来少年コナン』テレビ放映後10周年を記念して刊行された、部数限定の豪華本です。
本書に、宮崎駿監督が描いた、最終話「大団円」の絵コンテが収録されています。
未放映の修正前のシーンを含む内容です。