鈴木敏夫 庵野秀明都内で行われた『第27回東京国際映画祭』の記者会見に、鈴木敏夫プロデューサーと庵野秀明監督が出席。鈴木さんが、「宮崎駿亡き後は、庵野秀明氏しかいない」と太鼓判を押すと、隣りにいた庵野監督は「大きく出ましたね」と笑顔を見せた。



今年の同映画祭は、アニメーションに注力したラインアップを展開することとなり、その目玉として庵野氏の大型特集上映「庵野秀明の世界」が企画された。発案者は鈴木氏。映画祭実行委員会や共催に名を連ねる経済産業省の関係者からの協力要請に鈴木氏は「作家特集をしたらどうか」と提案。「第1弾として、現役だったら宮崎駿だけど、引退してしまったから…」と経緯を説明。庵野氏も「お世話になっている鈴木さんに頼まれたら断れない」と承諾。庵野氏にとっても初となる関連作品の大規模な特集上映が実現することになった。

鈴木氏は「向こう10年、庵野が日本のアニメーション界を牽引していくことになると思う」と期待を寄せ、「才能のある人にしかものはつくれない。天から与えられた才能を大事にしてこれからも作品を作ってもらいたい」とはっぱをかけた。また、庵野氏が今後、ジブリ作品に関与する可能性について、庵野氏がカラーという自前のスタジオを持っていることを理由に、さほど積極的な発言はなかった。

きょうの記者会見に向けて全42作品の上映ラインアップの紹介映像を自作した庵野氏は「お恥ずかしいです」と照れながらも、「けっこう面白いの作ってたんだ、という再発見あった」と笑顔。「僕も50歳半ば、宮崎駿監督が『もののけ姫』を作っていた頃の年齢になりました。もっと頑張ります。働きます」と力を込めた。