宮﨑駿イメージボード全集

宮﨑駿イメージボード全集の『となりのトトロ』を買ってきました。



否、発売日に買ってはいたんですけど、じっくり見る時間がなくてレビューが遅くなってしまいました。
という言い訳はさておいて、本書は昨年刊行されたシリーズで、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』に続く第3巻目であります。

一応、当シリーズをご説明しておくと、宮﨑駿監督が描いたイメージボードを網羅したもので、収録されている絵もできるだけ原本と同じサイズで、同じ色実を再現しております。
そのため、本のサイズもこれまでのジブリ本で一番大きいB4となっています。

宮﨑駿イメージボード全集

そして今回は、なかなかボリュームがアップしていて、176ページです。
『ナウシカ』のときが108ページで、『ラピュタ』が136ページだったので、手に取った感じもだいぶ分厚くなったのがわかります。

気になる収録内容はと言いますと、ジ・アートにないイメージボードも多数含まれています。
『となりのトトロ』といったら大人気作品で、イメージボードの露出機会も多いと思いますけど、まだまだ見たことのない絵が収められておりました。

宮﨑駿イメージボード全集

中でも印象的だったのが、クスノキがぐんぐん伸びていくシーンのストーリーボードが収録されているところ。
映画になったのとは別のイメージのものも収録されていて、伸びていく木の枝にメイちゃんが引っかかって、そのまま枝に乗っかって大きな木の頂上まで登っていくというもの。これは、ジ・アートにも収録されていませんでした。
映画では、コマで飛ぶシーンが描かれていましたけど、木に乗っかるパターンも考えていたようです。

その他、家に引っ越してきた階段を探すシーンなんかも、事細かに描かれています。
さらに、引っ越しの三輪トラックが赤いバージョンや、三つ編みを結ったサツキのイメージボードなど、映画のイメージと違うものも多数収録。それから、例によって、巻末には鈴木敏夫プロデューサーのインタビューが掲載されています。

映画制作にまつわるエピソードが語られているのですが、ひとつだけ「あれ?」っと思ったのが、『トトロ』のエンディングにまつわる話をしているときの現代の街並みを描いたイメージボード。鈴木さんは、あれをエンディングのイメージボードと話していましたけど、ジ・アートで宮﨑駿監督はオープニングのイメージボードとして話していました。どっちが正しいんだろう?

宮﨑駿イメージボード全集 3 となりのトトロ
発売日:2025年3月5日
価格:6,380円(税込)

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