となりのトトロ

『となりのトトロ』は劇場公開の興行成績が思わしくなかったという事実をご存知でしょうか。
今やスタジオジブリの代表作で、名作という位置づけですけども、劇場公開ではコケた作品です。当時は『火垂るの墓』と同時上映で、配給収入が5.9億円。6週間の第一次興行で来場者は45万人でした。



これが、どういった数字かというと、『千と千尋の神隠し』の初日の動員が45万人を記録しています。
つまり、『トトロ』には『千と千尋』の1日分しか、お客が来なかったということです。

制作している当の宮崎駿監督も、『トトロ』がヒットするとは思っておらず、このように言っています。

宮崎:
ある時期まで「自分たちのかかわるアニメーションは経済的に成功しない」という自信を持っていた時期があります。それはそういうものだと思っただけで、自分たちの方針を変えたいとは思いませんでした。

『となりのトトロ』の企画が通った時も、奇跡的に針の穴を通すような偶然がいくつか重なって実現したんです。あの映画はそれまでの日本映画の常識で言えば、“絶対お客が来ない映画”だったわけですから。

『となりのトトロ』と『火垂るの墓』を作っていた頃は、何も怖いものがなかった。客なんて入らなくたって怖くないと思って思ってやっていたら、やっぱり入らなかったけれども(笑)。

『トトロ』は、数億円の大赤字を出してコケてしまいました。ところが、後々この『トトロ』が大化けすることになります。一見子ども向けに見える作品ですが、大人に受けたこともあって、数々の映画賞を受賞したことに始まり、テレビ放映をしたら高視聴率を記録します。劇場公開時とは違い、瞬く間に大人気作品となりました。

映画公開から2年後に発売した、『トトロ』のぬいぐるみも大人気となり、現在に至るまでジブリグッズでは『トトロ』が一番の人気作品になっています。

大赤字から一転してスタジオジブリを救済した『となりのトトロ』。この功績を称えて、ジブリのロゴマークもトトロになり、現在も親しまれています。

鈴木敏夫プロデューサーは将来、トトロ神社を作りたいと思っているそうです。かしこみ、かしこみ。

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