米林宏昌監督が描いたステンドグラスが、3月に小松空港の2階ロビーにお目見えします。
イキイキとした獅子舞や笑顔の少女、勧進帳を演じる子供たち。小松市の「子供歌舞伎」などを描写したもので、同県出身の米林監督は「作品を通して、石川の文化を知るきっかけにしてほしい」とコメントを寄せました。
地域活性化や観光資源創出を目的に、日本交通文化協会(東京)が駅や空港などにアート作品を設置する事業の一環。これまで全国約500カ所で作品が展示され、石川県内での設置は初めてとります。
米林監督は、協会からステンドグラス制作の依頼を受け、「地元のために役に立てば」と快諾しました。制作は静岡県熱海市の高台にある協会の工房で行われ、金やピンクなど鮮やかな色のガラスを組み合わせて背景とし、絵付けの作業が行なわれました。
タイトルは「蝶たちと戯れる大獅子」。真剣な表情で勧進帳を演じる子供たちと上演前に母親に手を振る少女のあどけない様子を切り取った。昨年12月上旬には、米林監督が自ら工房を訪れ、表現の難しい子供たちの表情を絵付けし、中心に位置する少女は穂先の長い筆を使って、目や眉毛を優しい曲線で描きました。
米林監督は「殺風景な空港をきらびやかに彩る新たなシンボルになってほしい」と話しています。