第1話「のこされ島」

西暦2008年7月。核兵器をはるかに上回る超磁力兵器による戦争で、地球は大地殻変動に襲われ、5つの大陸はことごとく引き裂かれて海に没した。それから20年――。「のこされ島」と呼ばれる孤島に、おじいとコナンが住んでいる。

ある日、コナンが覚めのハナジロをしとめ上機嫌でいると、浜辺に流れ着いた少女を見つけた。彼女の名はラナ。ハイハーバーから連れ去られようとしていた途中、逃亡してきたという。はじめて接する少女の姿に、なにかと興味を抱くコナン。悪夢にうなされていたラナも、天真爛漫なコナンに触れ、笑顔を見せるようになってゆく。

しかし、インダストリアからモンスリーが指揮する飛行艇が飛来、ラナを連れ去ろうとする。そうはさせまいと、奮戦するコナンだが……。

第2話「旅立ち」

モンスリーたちに連れ去られたラナを取り戻すため、コナンはファルコの翼に飛び乗る。驚いたモンスリーは、拳銃で撃ち落とそうとするが、ラナの抵抗で失敗。しかし、奮闘むなしくコナンは海上へ落下、ラナ救出は失敗に終わる。

消沈してのこされ島に戻ったコナンを迎えたのは、死の床についたおじいだった。おじいから語られる島の過去……。おじいとその仲間たち9人は、宇宙船で地球を脱出しようとしたものの失敗し、今ののこされ島に不時着、新しい生活を営むようになった。そして生まれたのがコナンだった。

「仲間を見つけ、仲間のために生きろ」そう言い残しておじいは息を引き取った。悲しみに暮れるコナンだが、意を決して船を作り、海原に乗り出す。
野生児コナンの冒険の旅が、ここにはじまった。

第3話「はじめての仲間」

激しい風と、猛烈な波の吹き荒れる「暴れ海」を乗り越えたコナンは、ある小島へと上陸する。そこは、島で独りで育った野生児のジムシーがいた。

はじめてであった同世代の二人の間には、さまざまな決闘が繰り広げられるが、ことごとく引き分けに終わってしまう。そして結局、二人は意気投合するのだった。ジムシーはコナンを連れ、小島にプラスチップ採取のため寄港したバラクーダ号を訪れる。ジムシーが島で採れるタバタバを、食料と交換しているころ、コナンは作業用ロボノイドを勝手に動かして、騒動を起こして逃げ帰る。
タバタバで仲間の誓いをする二人。そしてコナンは、ジムシーの言葉からバラクーダ号がインダストリアから来た船だということを知る。密航を決意した二人は、闇夜に紛れバラクーダ号に乗り込んだ。

第4話「バラクーダ号」

コナンとジムシーはバラクーダ号に密航するが、ジムシーの盗み食いから密航が発覚、酒に酔ったジムシーは捕えられてしまう。コナンはジムシーをかばい、ジムシーの分も足した尻たたき40回の刑を受けた。船倉に放りこまれた二人は、プラスチップならしの重労働を押しつけられる。コナンは尻の高熱をおして仕事をしたため倒れてしまった。ふてくされていたジムシーだったが、自分が原因で密航が見つかったこと、コナンが自分の分も尻たたきを受けたことを知ると、コナンを寝かせて仕事をこなしはじめる。逆境の中で二人の友情は深まる。

やがてバラクーダ号は、インダストリアへと出港する。船上でアジサシのテキィが運んできたラナの髪の毛を手にしたコナンは、あらためてラナを助け出す決意を固めるのだった。

第5話「インダストリア」

バラクーダ号が到着した都市、インダストリアは、コンビナート廃墟に囲まれた、かつての科学文明の遺産だった。コナンは港に係留してある飛行機ファルコを発見し、ラナがインダストリアにいる事を確信する。モリを手に飛び出して行こうとするコナンだったが、バラクーダ号のプラスチップ処理作業に駆り出されてしまう。

その頃、インダストリアの中枢である三角塔では、インダストリア最高委員会の実験を握る行政局長レプカが、強力な太陽エネルギーを手に入れるため、その権威であるラオ博士の居所を聞きだそうと、孫娘であるラナを問い詰めていた。

夜になり、ようやくコナンはバラクーダ号を脱出、三角塔内部へと潜入。ついに塔の最上階に監禁されているラナと、窓越しの再開をはたすのだった。

第6話「ダイスの反逆」

コナンは助け出したラナを背負って、手がかりのない三角塔の壁をつたい逃走。だが、サーチライトに探し出され、三角塔の各所に設置された対空銃座に狙いをつけられる。絶体絶命のコナンは、ラナを抱えたまま空中へとダイビングした。着地に成功したコナンは、ラナとともに三角塔の地下へ潜入し、執拗な追跡をかわしながら、ギガントの格納庫に逃げ込む。しかし、探査装置に発見されてしまい、捕えられ連れ戻されてしまうのだった。

レプカはラナを脅すために、コナンにいれずみ銃を突きつけるが、ラナの決意は揺るがない。隙をついてコナンも反撃するが牢へ放り込まれてしまう。

そんなとき、かねてよりレプカに反感を抱いていたダイスは反逆を企て、自分の乗ったロボノイドを大男に偽装し、ラナを三角塔から奪取する。

第7話「追跡」

ラナを牢に収容したダイスは、バラクーダ号で逃走を図る。レプカはすぐにダイスを追うが、深い霧に阻まれ、船の姿を見失ってしまう。レプカは委員会に掛け合い、ファルコと岸ボートを追跡隊として出動させる。一方、牢屋から脱出したコナンは、港で出発準備をするファルコの機関部に潜り込む。

バラクーダ号はインダストリア近くの島影に潜んでいた。その後、ダイスはラナの気を引こうと試みるが、逆に彼女からなじられる始末。頭にきたダイスは窓を開け、彼女を外に放り出すふりをする。バラクーダ号から漏れ出す光を発見するファルコ。コナンはファルコのハッチを開け、海へと飛び込む。

だが、手足に着けられていた電磁拘束具がモンスリーの手で作動し、コナンは自由を奪われる。必死に泳ぐコナンを尻目に、バラクーダ号は遠ざかってしまう。

第8話「逃亡」

追跡隊に発見されたバラクーダ号。ダイスは砲撃を避けるため、ラナを船首にくくりつけるが、予想に反して岸ボートは威嚇射撃を開始してしまう。

混乱の最中、ラナはコナンの声を聞き、海に漂う彼の姿を発見する。ロープを噛みちぎり、上陸艇を奪ってコナンを救出するラナ。だが、上陸艇はガンボートの砲撃で撃沈され、二人は海中へと放り出される。その際、電磁拘束具が艇の残骸に引っかかり、コナンは海中へと沈んでしまう。コナンを必死で助けようと、彼に口うつしで空気を吹き込むラナ。力を取り戻したコナンは怪力で電磁高速具をひきちぎり、力尽きたラナを抱え、水面へと浮上する。

海岸へ漂着した二人はファルコの探索を避け、廃戦車の下で体を休めることに。翌日、コナンはラナを背負い、広大な砂漠へと踏み込んでいく。

第9話「サルベージ船」

灼熱の砂漠を歩き続け、ついに力尽きたコナンとラナは、サルベージ船の親玉バッチに拾われる。バッチは二人をサルベージ船へと連れ帰り、コナンには沈没船の修復作業を、ラナにはロープ整理をそれぞれ命じる。

パッチの元で生活することになった二人。そのことを快く思わない副主任テリットは、パッチのいない隙に、ラナに接触して二人の身元を探り出そうとする。

やがてテリットは、コナンたちがインダストリアから逃げてきたことを突き止める。それを知ったパッチはテリットに「何も喋るな」と言い、コナンたちを捜索にきたモンスリーのファルコを追い返す。だが、テリットはパッチの目を盗んで、ファルコに乗り込み、飛び立っていく。ラナは自分たちをかばってくれたパッチの姿に、祖父の面影を見るのだった。

第10話「ラオ博士」

インダストリアでは、ダイス、ジムシーたちがレプカに捕まり、牢に投獄されていた。やがて、ファルコに搭乗してきたテリットが、レプカにコナンたちの居場所を密告する。レプカはラナのテレパシーを用いてラオ博士をおびき寄せることを企て、テリットに無線機を渡してサルベージ船へと戻す。

一方、サルベージ船付近では蛾が大量発生していた。パッチは原因究明のために海へと潜るが、突然の地震で沈没船の下敷きになってしまう。救いを求める声がラナに響く。パッチはコナンの手で助け出された。

「おじいさん」。パッチに抱きつくラナ。パッチこそが、ラナの祖父ラオ博士だったのだ。テリットがラオ博士発見の報告をすると共に、津波が突如船を襲う。一同は何を逃れるが、その夜、博士たちはボートで嵐の海に漕ぎだしていく。

第11話「脱出」

コナン、ラナ、ラオ博士の3人は、博士が砂漠の廃船に隠していたフライング・マシンで、砂漠を一気に横断しようとしていた。しかし、フライング・マシンの集積回路が故障していたため、漂う程度にしか飛ぶことができない。コナンたちは修理のためインダストリアへ向かう。

道中、砂漠で日干しの刑を受けていたダイスを助け、追跡してきたファルコをコナンが撃墜する。

インダストリアに到着したコナンとダイスは、投獄されたジムシーたちを助けるために、牢屋へと向かった。その一方で、ラナとラオ博士はフライング・マシンの修理部品を手に入れるため、三角塔に忍び込む。だが、モンスリーの通報で二人の動きを察知していたレプカは、塔のすべての扉を閉め、ラナたちを中に閉じ込めようとしていた……。

第12話「コアブロック」

ラオ博士とラナは、フライング・マシンの集積回路を手に入れるため、危険を承知で三角塔の地下深くにあるコアブロックへと降りていく。

一方地上で陽動作戦を行なっていたコナンたちがようやくたどり着いた三角塔の最深部にあったもの。それは目的の集積回路だけではなかった。暗い牢獄には、大勢の人々がインダストリアに逆らった「反逆者」として閉じ込められていたのだ。

解放した地下住民たちの手助けを受けながら、コナンたちはなんとか回路を入手する。レプカ率いる捜索隊からラナを救い、連れ去られようとしていたラオ博士を救出したコナンたちは、フライング・マシンでコアブロックを脱出。その後、バラクーダ号と合流、一路ハイハーバーへと向かうのだった。

第13話「ハイハーバー」

無事バラクーダ号に合流するコナンたちは、ラナの故郷の島ハイハーバーへ向かうことになった。ただしラオ博士だけは、海中に沈むおそれのあるインダストリアの人々を救うために、単身フライング・マシンで来た道を戻ることになる……。

やがて一行は、無事ハイハーバーにたどり着いた。入り江に入った直後、事情を知らないガルのお手製爆弾のせいで、バラクーダ号が浸水するというハプニングこそあったものの、無事島に上陸を果たしたコナン、ラナ、ジムシーの3人は、歓声をあげながら、本村への道を駆けだすのだった。

その夜、コナンとジムシーは、ラナを守り通したお互いをたたえ合う。ほどなくラナの帰郷を喜ぶ村人たちの歓待を受けた一行は、久方ぶりのあたたかく、くつろいだひとときを過ごすのだった。

第14話「島の一日」

ハイハーバーでの最初の朝を迎えたコナンとジムシーは、ラナに村中を案内してもらうことになった。道すがら一面に広がる麦畑のすばらしさや、村人に混じって額に汗して働くダイスたちを目にしたコナンは、自分たちも働こうとジムシーに持ちかける。コナンは海で知り合ったガルの漁の手伝いを、荒地へ狩りに出たジムシーは悪戦苦闘の末に立派なブタを仕留めてみせる。

陽が落ち、お互いの成果に満足するコナンとジムシー。そんなとき、村長のもとに、隣村のオーロがブタ泥棒を出せと怒ってきた。ジムシーが狩ったブタは、実はオーロのものだったのだ。事情を知らない村長は、もし泥棒を見つけたら差し出すと約束してしまう。責任を感じたコナンとジムシーは、オーロと話すために村を抜け出すが……。

第15話「荒地」

夜半、オーロらのもとへ向かったコナンとジムシーは、おばけ騎士の格好をしたオーロの仲間たちに捕えられる。オーロと対面した二人は、ブタを捕まえたのが自分たちだと告げ、その証拠に荒地に住む巨大ブタを捕えてみせるという。コナンらの手際に感心したオーロは、二人を引き留め、妹テラに荒地を案内させる。そこでコナンは、オーロらに虐げられつつも、自分たちの村を築くチートたちと出会う。

やがて、本村に帰ろうとするコナン、ジムシーを、腕ずくで引き留めようとするオーロ一味。そこへ、ラナが割って入り、暴力に訴えようとするコナンを平手打ちでいさめる。そして、母の形見の首飾りをオーロに差し出し、ブタの一件にけりをつける。帰路、これまでのことを回想したコナンは、チートたちにならい、自分たちの家を作ることを決意する。

第16話「二人の小屋」

ラナが見た不吉な夢。それは、ラオ博士のフライング・マシンとハイハーバーの村が燃え上がるという恐ろしいものだった。

翌朝、物思いに沈むラナを見かねたコナンは、ガルの船でチートたちの村へいこうと誘いだす。
ささやかな船旅の後にたどりついた村では、ジムシーがチートたちからブタの育て方を熱心に学んでいる最中だった。ジムシーと合流したコナンは、ラナを二人が作った小屋へ招待する。のこされ島に帰るときは一緒に来てほしいと、ラナに語るコナン。その言葉にラナは、快く頷くのだった。

一方、コナンが気に入らないオーロは、ダイスをそそのかして、ふたりがいる小屋をめざす。ちょうど、そのとき、ハイハーバーの沖合に突然インダストリアのガンボートが現れた……!

第17話「戦闘」

突如現れた、インダストリのガンボート。自分たちの土地に上陸を開始した戦闘員を迎え撃つオーロたちだが、ガンボートからの艦砲射撃によって、総崩れとなる。一部始終を丘の上から目撃したコナンとジムシー、それにダイスは、逃げてきたテラと共に村へと撤退する。

村人たちは、共闘を申し出たドンゴロスらとともに、峠の防備を固めるが、そこへ負傷したオーロたちが逃げ込んでくる。入り江に向かうガンボートをコナンは、ガルと共に爆破を試みるが失敗。入り江に侵入したガンボートは村に砲撃を開始する。

一方、手薄になった村は、モンスリー側に付いたオーロたちによって占領され、混乱の中、ラナは爆風で気を失う。村へと駆け戻ったコナンは、ラナに迫る戦闘員に怒りを込めてモリを投じる!

第18話「ガンボート」

ラナを抱え、村から逃走するコナンだが、追手の攻撃で気絶してしまう。入れ替わりに目を覚ましたラナは、追手の目をコナンからそらすため、おとりとなり捕らわれる。夜半、ガルと合流したコナンは、ラナを取り戻すことを固く誓う。

ガル特製の爆弾をガンボートに仕掛けたコナンだが、船内にラナが監禁されていることに気付き、あえてガンボートに乗り込む。たちまち取り押さえられたコナンは、となりの部屋のラナと再会。コナンはラナに、じきにガンボートが沈むことを伝え、自分が迎えに来るまで待っているように告げる。やがて爆弾は爆発し、乗組員が退避する中、ラナはコナンを信じ、船室で待ち続ける。ついに、部屋が海水に飲みこまれたその瞬間、コナンは現れ、二人は手を取り合い、船から脱出する。

第19話「大津波」

ガンボートを失ったモンスリーだが、くじけることなく、バラクーダ号の引き揚げを画策。インダストリア側の動きを察知した村人たちは、バラクーダ号の爆破を準備する。一方、バラクーダ号に潜伏していたダイスは、船に近づく兵士に怯えて逃げ出し、偶然ラナと再会する。

海に異変が起きていることに気付いたラナは、入り江に集まった村人たちの元へ走るが、オーロたちに捕えられる。一人逃げようとしたダイスだが、意を決しラナを救助。ラナはテレパシーでコナンに異変を伝える。

攻撃を仕掛けてきたモンスリーらに、コナンは大津波のことを明かし、丘へ逃げるように促す。やがて到来した大津波に、バラクーダ号は飲みこまれ、丘の上まで押し上げられる。帰還の手段を失ったモンスリーと兵士たちは、村人に降伏する。

第20話「再びインダストリアへ」

降伏したインダストリア兵らは、村の一員として迎えられ、麦狩りに精を出していた。一方、コナンはジムシーと共にインダストリアへの帰還を画策。生簀の底に眠るラオ博士のフライング・マシンを見つけたコナンは、モンスリーにマシンの操縦を願う。コナンが自分に寄せる信頼にとまどいつつも、モンスリーはこれを了承。また、コナンの計画に反対していた村長らも折れ、一行に未来を託すこととする。

ラナに別れを告げ、旅立とうとするコナンだが、見送る彼女の眼差しに心を揺らされ、ラナに手を差し伸べる。また、ダイスもマシンに密航しており、総勢5人での旅となった。やがてインダストリアへ侵入したマシンは、ファルコの攻撃を受ける。ジムシー、ラナ、ダイスらを降ろし、浮上したマシンはしかし、ファルコの銃撃で炎上する。

第21話「地下の住民たち」

コナンとモンスリーの乗るフライング・マシンⅡは、バラック街に墜落。気絶したモンスリーをかかえ、マシンから脱出するコナンだが、力尽きて行政局長に捕えられる。一方、地下に潜入したラナたちは、捜索隊を振り切り、地下のルーケらと合流する。

その頃、インダストリアの実権を握ったレプカは、太陽エネルギーの秘密を聞き出すべくラオ博士に拷問を重ねていた。インダストリアを捨て、ハイハーバーに向かうことをレプカに進言するモンスリーだが、レプカは彼女を裏切り者と罵り、銃殺を命じる。

同刻、囚われのコナンは、持ち前の怪力で脱出を試み、折しも連行途中に面会に現れたモンスリーの手助けで脱出に成功する。が、局員の放った銃弾がモンスリーに命中、重傷を負わせる。帰還を誓いつつ、単身、三角塔から飛び降りるコナンだった。

第22話「救出」

三角塔を逃走するコナンは、レプカが地下移住区の水没を計画していることを知る。必死で爆破装置を見つけ出すコナンだが、時すでに遅く装置は爆発。わきたつ濁流にコナンは飲み込まれる。流れ込んできた水に追われる地下住民は地上を目指すが、レプカが装甲シャッターを閉じさせたため、道を塞がれる。住民たちを救うため、レプカの元へ降りるラナだが、レプカは非常にも再度シャッターを閉じる。

ダイス、ジムシーらと合流したコナンは、三角塔への潜入を試み、その道中で銃殺寸前のモンスリーも救助する。そのころレプカは、ラナを塔から張り出した細い板に立たせ、博士を懐柔するよう脅迫していた。ラナに気付き、懸命に塔をよじ登るコナン。同じころ、ダイスらの奮闘により、シャッターは開放され、地下の住民たちが塔へなだれ込んでいた。

第23話「太陽塔」

住民たちの手でラオは救出されたものの、レプカはラナを連れ、フライング・マシンで逃走しようとしていた。しかしそこへコナンが現れた。コナンは身体ひとつで立ち向かいラナを奪取。さらに制御不能となったフライング・マシンは、レプカと共に砂漠の中へと消えていった。

レプカから開放されたインダストリア。すぐさま脱出の準備が進められた。それに必要不可欠な太陽エネルギーはラオたちの手によって復活し、三角塔に輝きが取り戻された。

インダストリアの委員たちとラオは自分たちこそがこの世界を破滅させたきっかけをもたらしたことを告白。コナンたちに三角塔本来の姿を見せた。そして、ラオは彼らに、人間にとって本当に必要なのは、自然の恵みであることを改めて説いて聞かせるのだった。

第24話「ギガント」

インダストリアの最後を予感させるように地震が多発していた。そのころ、地下では死んだと思われていたレプカが武力で世界を我がものにせんと、ギガントへエネルギーの注入を開始していた。

ラナとモンスリーからそのことを知らされたコナンたちはサルベージ船での船の引き揚げ作業を中断し、すぐさま現地に向かう。だが、ときすでに遅く、レプカを乗せたギガントが大空に飛び立っていった。

三角塔を攻撃し、徐々に高度を上げていくギガントに、コナンたちの乗ったファルコが立ち向かうが、まったく歯が立たない。

このままではラチがあかないと意を決したコナン、ジムシー、ダイスの3人はギガントへと乗り移ろうと行動を開始した。

第25話「インダストリアの最期」

空中でギガントの翼に乗り移ったコナンたちはすぐさま砲塔を占領。だが、砲塔は吹き飛ばされ、3人はやむなく胴体部を目指して翼の上を駆け抜けていく。そして、機関部へと侵入し、暴れまくる3人。ついに、メインエンジンが炎を吹き上げる。

3人の破壊活動はさらに続く。コナンは燃料コントロール室を、ジムシーとダイスは砲塔からギガントを攻撃。メインエンジンを切り離し、さらに攻撃を受け続けたギガントはついに航行不能に陥ってしまう。ジムシーとダイスのいる尾翼を切り離し、1人逃亡しようとするレプカだったが、コナンによって脱出艇を奪われ、レプカはギガントと共に海中へと没し、爆発の中に消えていった。

一方、インダストリアは委員たちのみを残したまま炎に包まれ、海へと姿を消していくのであった。

第26話「大団円」

ジムシーとダイスは救出されたものの、コナンは行方不明のままだった。

コナンを心配するラナだったが、心を解き放つことでコナンを感じ取った。そして、テキィと共に空へ飛翔、海を漂流していたコナンを発見するのだった。

多くの人に出迎えられたコナンはラオと再会するものの、すべてを成し遂げたラオはそのまま息を引き取ってしまった。

それから月日は流れ、ハイハーバーでは新生バラクーダ号の進水式と、ダイスとモンスリーの結婚式が行なわれていた。
こうして新たな船出をした一行はコナンが育ったのこされ島へと進路を向けた。

やがて船は、のこされ島があったと思われる海域で、大きな島を発見する。その中央には、あの懐かしいロケット小屋があった。物語は、ここに大団円を迎えた。