公益財団法人「トトロのふるさと基金」は新たに、42、43、44号地を取得したことを発表しました。
42号地は、27号地の近くにある砂川に沿った河畔林です。43号地は、所沢西高の東に位置し、砂川の調整池に隣接しています。44号地は、所沢の中心市街地を流れる東川の上流部に面し、北野総合運動場に近い平地林の一画にあります。
トトロの森42号地
この土地は、2014年に取得したトトロの森27号地に近く、蛇行する砂川に沿った河畔林です。砂川は狭山丘陵を源とする小河川で、自然護岸にある河畔林は貴重な植物の生育地になっています。エノキやイヌザクラ、クヌギなどが見られ、またイヌシデ(ソロ)の巨木があることから、砂川の保全活動に取り組む「砂川ネットワーク」の人たちはここを「ソロの淵」と呼んで親しんでいます。
取得理由
「砂川ネットワーク」の実質的な管理活動によって良好な状態に保たれている山林であり、取得して保全する必要性が極めて高いところです。 貴重な植物の生育環境としても重要性が高く、稀有な存在となってきた自然護岸のままの砂川の自然環境の保全を目指し、この土地を取得することにしました。
トトロの森43号地
この土地は、所沢西高の東に位置し、砂川の調整池に隣接しています。樹高の高いコナラやヤマザクラなどの樹木が生育し、敷地の境には杉の列植が見られる良好な平地林です
取得理由
この土地は小手指駅から直線距離で700mほどの近さにあるため、現在は市街化調整区域になっていますが、従来から開発圧力が高いところです。埼玉県の「ふるさと埼玉の緑を守り育てる条例」第7条に基づく「小手指ふるさとの緑の景観地」によって当地一帯が指定されていますが、本件土地はそれに含まれておらず、開発によって失われる可能性が高い土地であります。近くの所沢西高の生徒たちから親しまれている場所であり、高校生の野外学習の場としての有効な活用が期待されるなど、取得して保全する意義は高いと判断し、この土地を取得しました。
トトロの森44号地
この土地は、所沢の中心市街地を流れる東川の上流部に面し、北野総合運動場に近い平地林(約1.5ヘクタール)の一画にあります。ウワミズザクラやシラカシが生育し、深い藪が林床を覆っていて、管理が全くなされていない様子が見て取れるところです。
取得理由
北野地区では貴重となったこの平地林の周辺には資材置き場や駐車場などが林立し、やや荒れた印象を受けるところです。この雑木林への行政の保全策は今のところ何もなく、このまま推移すると雑木林全体が失われる恐れが強くあります。現在すでに、近くで宅地開発が始まっていることもあり、平地林の保全に向けた取り組みのひとつとして、この土地を取得しました。