フランスで開催された「第70回 カンヌ国際映画祭」でコンペティション部門に出品されている韓国のポン・ジュノ監督最新作『オクジャ/okja』の公式会見が行われ、ポン監督と出演のティルダ・スウィントンさんが宮崎駿監督を熱く称賛する一幕がありました。
同作には、宮崎作品を想起させるシーンがあり、ブラジルの記者から「宮崎監督のことを思い出さずにこの映画を観るのは不可能。彼から影響を受けているのか?」という質問されると、ポン監督は「宮崎監督には、わたしが小さい頃から深く感銘を受けています。実際、ティルダとはよくその話をしたんです。現代の監督として生命や自然について語ろうとするならば、この偉大な巨匠の影響を受けないなんてことは不可能だと思います」と尊敬していることを明かしました。
また、「本作は生命、自然、そしてそれらと資本主義との関係について語っています。宮崎監督は、この角度からはアプローチしていなかったと思うので、機会に恵まれたら、彼にぜひ観てもらいたいです」とコメントしています。
ティルダも「ポン監督が、わたしたち二人が……ほかの多くの人たちもそうでしょうけど(笑)、宮崎監督を崇拝しているという話をしたけど、彼の映画の自然環境というのは、感情を越え、映画を越え、“自分がそこに行ける”ように感じる。例えば、わたしが昏睡状態に陥ったら、『トトロ』の音楽を聞かせてほしいし、宮崎監督の空を見せてほしい。そうした雰囲気、環境というものが、オクジャの山に吹きこまれていると思う」と宮崎監督への敬愛と、宮崎作品と共通する本作の魅力を語りました。