宮崎駿監督の長編企画が動き出しているようですが、その内容はまだ明かされていません。
NHKの「終わらない人 宮崎駿」で明かされたスケジュールですと、今年の夏ごろから作画インとあります。
つまり、現在は、絵コンテを描いている段階のはずです。
なので、当然、内容は明かされるわけもないのですが、先日放送された70分版の「終わらない人 宮崎駿」において、宮崎監督がどのような作品を作ろうとしているのか、一部語られていました。
内容までは見えてきませんが、かなり素っ頓狂な作品になるのではないでしょうか。
番組内で語られた、宮崎駿監督の発言をふり返ってみましょう。
異常表現の映画?
宮崎:
やってみたいことがあるけど、やれないなっていう思いのほうが強くなるから。
アトリエで、荒川さんと話す宮崎監督はこう語ると、シーンは一旦カットされ、次のように語りました。
宮崎:
そんな、異常表現の映画を作りたいと思っているんじゃないけど。そういうことができるのかどうか、それもわかんない。
このとき考えていた、長編企画の内容を語っていたようです。異常表現なんでしょうか。
本との出会い
さらに、荒川さんとの雑談のなかで、ある本を読んで触発されたことを明かしています。
宮崎:
なんかちょっとね、突かれたんですよ。「お前、それでリタイアしていいの?」って。「いや、ちょっと待って」って。荒川:
そんな本との出会いがあったんですね。宮崎:
何度も熱読したからね。だけど、こういう世界のつかまえ方、描き方があるんだなって、何もなくなったわけじゃないなって。
その本とは、おそらくジョン・コナリーの『失われたものたちの本』じゃないでしょうか。
これまで触れなかったところに触れる
そして、宮崎さんは徐々に、長編企画を本格化していきます。
宮崎:
いま作るんだったら、何を作るんだろうって思うけどね。こういう時代を渇望するものがあるはずなんです。みんな、気がつかないけれど。
最後に、宮崎監督は次のように語りました。
宮崎:
もうリタイアを宣言した人間が作るんだから、「ああ、作らざるをえなかったんですね」っていう内容を作らなきゃダメだよ。「作らなくてもいい」って言った人間が作るんだから。
何が何だか全然わかってないけど、モヤモヤと、あっちのほうに行くんだって。そこには入ったことがないって、ところに行くんですよ。触れてこなかったところに、触れるんですよ。
いつだって困難だから、たじろぐ必要はない。
そして、その後、保田道世さんが亡くなってしまいます。
宮崎監督は、次の長編作品にも、保田さんに手伝ってもらいたいと考えていたようです。
宮崎:
フルにはできなくても基本だけでもやってもらえたら、本当によかったんだけど。しょうがない。
保田さんが亡くなり、長編制作も揺らいでいるか訊ねられると、宮崎さんはこう言いました。
宮崎:
それは関係ない。ものすごく困難が予想されるけど、いつだって困難だから。そんなにたじろぐ必要はない。
そして、番組は、宮崎監督が新作の絵コンテを描きだしたところで終ります。
宮崎監督の立てたスケジュールでは、今年の夏から作画インとなり、2019年に完成予定のようです。果して、計画通りにいくでしょうか……。
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