宮崎駿「全生園で出会ったこと」1月28日から1月30日に、「ハンセン病の歴史を語る 人類遺産世界会議」が開催されます。
28日には宮崎駿さんが、ハンセン病との個人的な関わりをテーマにした講演「全生園で出会ったこと」が開催されます。
『もののけ姫』には、製鉄所の「たたら場」にハンセン病を思わせる包帯姿の患者が登場するなど、宮崎さんとハンセン病問題の間には接点があります。



講演を依頼した笹川記念保健協力財団によると、宮崎さんは同作でハンセン病を直接描いたわけではないが「社会の表面に出てこなかった人たちを登場させたい」と考え、制作中に自宅から近い東村山市の国立療養所多磨全生園を初めて訪問。そこで入所者と交流を持った体験から生まれた登場人物だといいます。

それを機に宮崎さんは、同園内の納骨堂、隣接する国立ハンセン病資料館などに足を運ぶようになり、『風立ちぬ』の制作で悩んでいた際に、同園内の写真展を訪れて奮起する様子が、ドキュメンタリーでも放送されました。また、宮崎さんは、同園の施設や緑地を残して人権啓発に役立てる「人権の森」構想を発案しています。