12月10日にTOKYO FMで放送された『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』のなかで、短編作品の『毛虫のボロ』が作り直されていることが明かされました。
『毛虫のボロ』は2017年夏に一旦完成とされたものの、公開されておらず、その理由はこれまで明かされていませんでした。
正確には、放送のなかで作品タイトルが明言されたわけではありません。
しかし、話の内容から、やり直している作品は『毛虫のボロ』であると思われます。
これまで、公開されずにいた理由は、ファンの間でも宮崎監督が手直しをしているのだろうと、推測されていました。
今回の鈴木さんが明かした内容によって、まさにその通りになっていたことが判明しています。
「そういうこともあるだろう」
鈴木:
映画監督って、近くで見てるとわかるけど、やっぱり妥協の連続なんですよ。
最初に思ったことの30%、40%を達成できるかっていうこと。彼らの考えていることっていうのは、それぐらい凄いんでね。
だから、つい昨日から今日にかけてなんですけど、小っちゃな作品を作ってね、ほんとうは完成したんですよ。完成したけれど、ぼくが観たときに「う~ん……」と思ったんですよね。ちょっと、どうかなぁ、って。そしたら、宮崎も同じことを考えてて。そしたら、昨日ね「鈴木さん、あれやり直しましょうか」っていうから、「そうですね、やり直しましょう」って。こういうときは、パッとやり直すんですよ。
それで、今朝、打ち合わせてね、「じゃあ、人も変えますか」って言って、「そうですね」って。今朝からお昼にかけての話なんですけど、その間にその人のところに、ぼくは連絡取っちゃうんですよね。
それで、「鈴木さんと相談して、こうなったから」って、「これから連絡取るんで」って(スタッフに)説明するから、「ぼくがもう連絡取ったんで」って言ったら、「相変わらず早いね」って。早いんですよ、ぼく。
そういうことしたら、ある人がかわいそうだとか考えないですね。しょうがないやって。そういうこともあるだろうって。
このラジオ収録がいつ行われたものかわからないので、現在もなお『毛虫のボロ』が未完成かどうかはわかりません。
先日、ジブリの星野会長が韓国の記者団に、「CG短編の公開は2018年ごろ」と明言しているので、CGパートがすべて削られたわけではないはずですし、2018年の公開も目途がついているものと思われます。
が、なにが起きるかわからないのがスタジオジブリ。果して、2018年中に公開されるでしょうか。